宅地建物取引士の過去問
平成30年度(2018年)
法令制限 問20
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問題
宅建試験 平成30年度(2018年) 法令制限 問20 (訂正依頼・報告はこちら)
宅地造成等規制法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。なお、この問において「都道府県知事」とは、地方自治法に基づく指定都市、中核市及び施行時特例市にあってはその長をいうものとする。
- 宅地造成工事規制区域内において、過去に宅地造成に関する工事が行われ現在は造成主とは異なる者がその工事が行われた宅地を所有している場合、当該宅地の所有者は、宅地造成に伴う災害が生じないよう、その宅地を常時安全な状態に維持するように努めなければならない。
- 宅地造成工事規制区域内において行われる宅地造成に関する工事について許可をする都道府県知事は、当該許可に、工事の施行に伴う災害を防止するために必要な条件を付することができる。
- 宅地を宅地以外の土地にするために行う土地の形質の変更は、宅地造成に該当しない。
- 宅地造成工事規制区域内において、切士であって、当該切土をする土地の面積が400m2で、かつ、高さ1mの崖を生ずることとなるものに関する工事を行う場合には、一定の場合を除き、都道府県知事の許可を受けなければならない。
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この過去問の解説 (3件)
01
宅地造成等規制法の目的は、宅地の造成などを規制して宅地を安全にすることです。
1.正しい
「その宅地を常時安全な状態に維持するように努めなければならない」のは、規制区域内の宅地の「(現時点での)所有者・管理者・占有者」であり、この中には新たに当該宅地を所有した所有者も含まれます。
2.正しい
記載のとおりです(8条3項)。仮に当該法律の許可者である知事が出来ない場合は災害が防止できない事に繋がってしまうため、条件を付加することができます。
3.正しい
記載のとおりです。宅地以外の土地の形質の変更は、結果的に宅地以外のものに使用することになり、法律の目的となる「宅地の安全」とは直接的に関係がないためです。
4.誤り
切土の場合は崖の高さ2m以上で、面積は500㎡の場合に許可を得なければなりません。盛土の場合は面積は同じですが、崖の高さ1m以上の場合には許可が必要となります。盛土、切土双方実施の場合も同様です。逆に、盛土2m未満、切土1m未満、かつ変更面積が500m未満なら許可不要です。
盛った方が不安定性が高まるため、低い基準となっています。
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02
各選択肢の解説は、以下のとおりです。
1. 宅地造成工事規制区域内の宅地の所有者、管理者又は占有者は、宅地造成に伴う災害が生じないように、その宅地を常時安全な状態に維持するように努めなくてはなりません。(宅地造成等規制法第16条)従って、本選択肢は正しいです。
2. 都道府県知事は、宅地造成工事規制区域内において行われる宅地造成に関する工事についての許可に、工事の施行に伴う災害を防止するために必要な条件を付けることができます。従って、本選択肢は正しいです。
3. 「宅地造成」とは、宅地以外の土地を宅地にするため又は宅地において行う土地の形質の変更で政令で定めるもの(宅地を宅地以外の土地にするために行うものを除く)を言います。(宅地造成等規制法第2条)従って、本選択肢は正しいです。
4. 都道府県知事の許可が必要になる宅地造成工事は、以下のいずれかに該当するものに限定されます。①切土であって、当該切土をした土地の部分の高さが2mを超える崖を生じることになるもの②盛土であって、当該盛土をした土地の部分の高さが1mを超える崖を生じることになるもの③切土と盛土を同時にする場合において、当該盛土をした部分に高さが1mを超える崖を生じ、かつ、当該切土及び盛土をした土地の部分に高さが2mを超える崖を生じることになるもの④①から③のいずれにも該当しない切土又は盛土であって、当該切土又は盛土をする土地の面積が500㎡を超えるもの。(宅地造成等規制法第2条)本選択時の事例は、①~④のいずれにも該当しないため、都道府県知事の許可を受ける必要はありません。従って、本選択肢は誤りです。
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03
2、正しい 宅地造成工事規制区域内において行われる宅地造成に関する工事について許可をする都道府県知事は、当該許可に、工事の施行に伴う災害を防止するために必よな条件を付することができます。(宅地造成等規制法第8条)
3、正しい 宅地造成等規制法第2条に宅地造成は、宅地以外の土地を宅地にするため又は、宅地において行う土地の形質の変更で政令で定めるもの(宅地を宅地以外の土地にするものを除く)とあります。
4、誤り 切土であれば、その土地の面積が500㎡を超えるものか、高さが2mを超える崖を生ずることとなるものに関する工事に該当しない限り、都道府県知事の許可を受ける必要はありません。
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