調理師の過去問
平成26年度
食品衛生学 問35

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問題

調理師試験 平成26年度 食品衛生学 問35 (訂正依頼・報告はこちら)

食品の腐敗・変敗に関する記述について、正しいものを一つ選びなさい。
  • 腐敗とは、食品中のたんぱく質などが微生物によって分解され、悪臭やガスなどを発生する現象である。
  • 変敗とは、食品中の炭水化物が分解されて各種有機酸やアルコールなど人の生活に有用なものが生成される現象である。
  • 腐敗細菌の種類は多様であるが、食品が低温に置かれたときは芽胞形成菌であるバチルスなどの細菌が働く。
  • 肉類が腐敗した場合は有機酸類が、炭水化物に富む食品が腐敗した場合はアンモニアが生成する。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は(1)です。

(1)正解です。「腐敗」は、たんぱく質が微生物によって分解されたもので、人に有害な物質を生産するため、食中毒の原因にもなり有害な状態を言います。硫化水素やアンモニアによる悪臭やガスを発生させます。

(2)誤りです。変敗は、炭水化物や油脂が分解されたもので、風味が悪くなり食用に適さなくなった状態のことを言います。問題文の有用なものが生成される現象は「発酵」と呼びます。

(3)誤りです。低温でも芽胞形成ができる菌はボツリヌス菌です。問題文にあるバチルス菌は納豆菌として納豆を生産するのに用いられています。

(4)誤りです。肉などの動物性の食物が腐敗した場合は、たんぱく質が分解されるため、アンモニアや硫化水素が発生します。果物や穀物などの植物性の食物が腐敗した場合は、炭水化物が変化した糖分やアミノ酸がさらに分解され、有機酸やアルコールが発生します。問題文は逆になっています。

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02

正解は 1 です。

食品を空気中に放っておくと時間とともに見た目や性質が変換していきます。このことを?「変質」といいます。変質には4つの分類があります。

・腐敗
「タンパク質」が微生物によって分解。不快な味をやアンモニア臭を発生させたり、色が変わり食用に適さなくなることです。

・変敗
「炭水化物(糖質)」や「脂質」が微生物のよって分解され、酵素作用なども加わり、不快な味、酸っぱい匂臭いを発生させたり、色が変化して食用に適さなくなることです。

・酸敗
油脂などが「酸化」。不快な味、臭い、色が変化して食用に適さなくなることです。

・発酵
「炭水化物(糖質)」や「タンパク質」が、微生物や酵母によって分解。人のとって有害な物質が生成されず、逆に風味がでることです。

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03

正解は①です。

①食品における腐敗とは、タンパク質が分解し、人体に有害な物質が発生する状態を言います。

②食品における変敗とは、炭水化物や脂質が分解し、有害な物質が発生する状態を言います。
・問題の人の生活に有用な物とは、細菌やカビによる発酵の事です。

③低温で芽胞形成できる菌はボツリヌス菌です。発育至適温度は37℃、毒素生産は30℃が適した温度で、食中毒菌では最も低い温度です。
・バチルス菌とは枯草菌とも呼ばれ、日本では昔から親しまれている微生物です。納豆菌もこの菌の一種です。また医学的にも病原性大腸菌やサルモネラ菌の増殖を防ぐ効果が判明しています。食品としても薬としても重宝されています。

④肉類が腐敗すると、アミノ酸の脱アミノ作用によりアンモニアが生成されます。また微生物の増殖に伴いアンモニア発生量が増加します。
炭水化物が腐敗すると糖やアミノ酸がさらに分解し、ギ酸、酪酸、酢酸などの有機酸とエタノールなどのアルコール類が発生します。

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