正解は4です。
1つずつ不足した場合の欠乏症を解説します。
①ビタミンB1
不足すると初期症状では疲れやすくなり、イライラしたり集中力が低下します。
重度の欠乏症になると肝臓、腎臓の機能低下や胃腸障害を引き起こします。
②ビタミンB2
初期症状では口内炎や舌炎、目の充血や脂漏性皮膚炎(ふけ)が起ります。
重度の欠乏症になると「白内障」など目の粘膜の病気が発症します。
③ビタミンC
初期症状では肌のハリが失われたりシミができるなど皮膚症状が有名です。
またコラーゲンの生成に深く関与しているため、不足するとコラーゲンが生成されなくなってしまいます。コラーゲンは皮膚だけでなく、骨・靭帯・軟骨・血管を作っている主要たんぱく質です。
ビタミンC欠乏からコラーゲン生成がなくなると血管が脆くなり出血しやすくなります。そして重度の欠乏症になると「壊血病」へと繋がります。
④葉酸
葉酸はビタミンB群に属するビタミンです。
胎児の発育に大変重要な栄養素として、妊娠を望む女性には国を挙げて摂取を推奨しています。そのため近年注目されている栄養素です。
葉酸の欠乏による初期症状は貧血の他に、舌や口内粘膜の障害や胃潰瘍、腸管潰瘍などの消化器障害があります。また免疫力が低下し風邪などの感染症にかかりやすくなります。
重度の欠乏症になると赤血球が正常に生成できなくなり「悪性貧血」を引き起こします。
※この問題での「貧血」は「悪性貧血」を指しています。全く同じ問題で、葉酸が選択肢から消え「ビタミンB12」が選択肢に入る可能性も考えられます。
「悪性貧血」では、葉酸とビタミンB12は赤血球生成において対の存在です。どちらが不足しても赤血球が正常に生成できなくなりますので、覚えておきましょう。