調理師の過去問
令和元年度
食品学 問11
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問題
調理師試験 令和元年度 食品学 問11 (訂正依頼・報告はこちら)
米の加工品に関する記述について、正しいものを一つ選びなさい。
- 無洗米は、玄米を水に浸して発芽させ、乾燥したものである。
- α(アルファ)化米は、米飯を密閉容器に入れ、加圧加熱殺菌したものである。
- 上新粉は、うるち米を洗って水切りし、粉砕、乾燥したものである。
- 道明寺粉は、うるち米を蒸して乾燥させ、荒く挽いたものである。
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この過去問の解説 (3件)
01
1:無洗米は、とぎ洗いして取っていた肌ぬかを、あらかじめ工場で取り除いた米をいいます。
2:α化米は炊いたり蒸したりした米を「急速に乾燥させた」米のことをいいます。米のでんぷんには、αでんぷんとβでんぷんがあります。
生の米はβでんぷんの状態で、炊くことによりαでんぷんになります。βでんぷんは腐りにくいですが、体内で消化しにくく、αでんぷんは体内で消化されやすい性質があります。ただ腐りやすいので、炊飯によりご飯の状態にしてから、急速・乾燥させてα化米にすると、「腐りにくく、体内で消化されやすい」米になります。長期保存が可能です。
3:上新粉は、うるち米を精白→水洗い→乾燥→粉にしたものです。
柏餅や草餅、ういろうなどの和菓子に使用されます。⇒よって正解です。
4:道明寺粉は、もち米を蒸してから乾燥させ、目の粗い石うすなどですりつぶしたものです。
関西風の桜餅の材料に使用されます。
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02
1. 無洗米は、通常家庭でといで取り除いていた肌ヌカを、工場で除去した米です。家庭で米を炊く際、とぐ必要がありません。
玄米を水に浸して発芽させ、乾燥したものは発芽玄米です。
2. α(アルファ)化米は、炊いてαでんぷんとなった米を急速乾燥させ保存性を高めた米です。
生米の状態では、βでんぷんという消化しづらいでんぷんですが、炊くことでαでんぷんとなり、水分を含み消化されやすいでんぷんになります。
その分腐りやすくなりますが、α化米は急速乾燥させているため保存性が高まり、また消化も良いです。
米飯を密閉容器に入れ、加圧加熱殺菌したものは、パック米飯やレトルト米飯と呼ばれる包装米飯です。
3.上新粉は、うるち米を洗って水切りし、粉砕、乾燥したものです。
4.道明寺粉は、もち米を蒸して乾燥させ、荒く挽いたものです。
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03
【米の加工品について】
米の主成分はでんぷんです。米の加工品は、でんぷんの性質に合わせ、保存や調理がしやすいよう工夫されています。
生の米に含まれるでんぷんは水分が少なくて硬く、消化しにくいβ(ベータ)でんぷんの状態です。
βでんぷんは水を加えて加熱すると、α(アルファ)化して、柔らかく消化しやすいαでんぷんに変わりますが、冷めるとβ(ベータ)化した「βでんぷん」に戻ります。
調理した米は水分が多くて腐りやすく、すぐβ化してしまう、という弱点があります。
そこで乾燥させて長期保存がきくように工夫したものが米の加工品です。
βでんぷんのまま乾燥させる、またはα化した米を乾燥させるなどし、調理でおいしく食べられるように加工しています。
各選択肢については、以下のとおりです。
1 .玄米は米ぬかに覆われたままの米ですが、無洗米は精白して肌ぬかを取りのぞいた米なので誤りです。
玄米を水に浸して発芽させ乾燥したもの、は「発芽玄米」の説明です。
2. 「α化米」の説明ではありません。α化米というのは、加熱した米を急速乾燥させ、時間が経過してもα化でんぷんの状態が保たれている米のことです。保存性が高く、炊飯前に洗米や水の漬け置きが不要、というメリットがあります。
3 .上新粉はうるち米を洗って水切りし、粉砕、乾燥したものなので正解です。
上新粉は、生のうるち米をひいて粉にした、βでんぷん型の加工品です。
4 .道明寺粉は、うるち米ではなく「もち米」を蒸して乾燥させ、荒く挽いたものなので誤りです。
道明寺粉は、蒸してα化したもち米を乾燥させた、αでんぷん型の加工品です。
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