調理師の過去問
令和元年度
食品衛生学 問26
このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。
問題
調理師試験 令和元年度 食品衛生学 問26 (訂正依頼・報告はこちら)
寄生虫に関する記述について、正しいものを一つ選びなさい。
- 肝吸虫は、加熱が不十分な豚肉の摂取により感染する。
- サルコシスティス・フェアリーは、鶏肉の生食により感染する。
- クドア・セプテンプンクタータは、ひらめの生食により感染する。
- さば中のアニサキスは、食酢の作用で死滅する。
正解!素晴らしいです
残念...
この過去問の解説 (3件)
01
1:肝吸虫症は、肝臓ジストマ病ともいわれ、肝吸虫が寄生して起こる病気です。2つの中間宿主があり、マメタニシや淡水魚(モロコ・タナゴ・フナ・コイ・ハヤなど)です。予防は中間宿主となる「淡水魚」などの生食を避けることです。
2:サルコシスティス・フェアリー症は、胞子虫類の一種である、サルコシスティス・フェアリーが寄生した「馬肉」を生食することにより、感染します。
3:クドア症は、ひらめに寄生するクドア属の寄生虫「クドア・セプテンプンクタータ」の生食により感染します。
⇒よって正解です。
4:アニサキス症は、サバ・イカ・タラなどの海産魚介類に寄生しています。(えさの管理された養殖魚にはほとんど寄生しません)これらを刺身や酢の物で食べると、胃腸壁に入って胃腸症状をおこします。60℃で1分間の加熱、またはー20℃で24時間以上の冷凍貯蔵で死滅します。
参考になった数123
この解説の修正を提案する
02
1.肝吸虫は、主に川魚を生で食べることによって感染します。
加熱が不十分な豚肉の摂取により感染する主な寄生虫は、有鉤条虫です。
2.サルコシスティス・フェアリーは、主に馬肉を生で食べることによって感染します。
主に鶏肉の生食により感染するのはカンピロバクター食中毒菌です。
3.クドア・セプテンプンクタータは、主にひらめの生食により感染します。
4.アニサキスは、サバやカツオ、サケ、イカなど魚介類を介して感染します。
アニサキスは、食酢の作用では死滅しません。
厚生労働省の基準では、-20度以下で24時間以上冷凍することと定められています。
また、60度以上で数分間加熱(アニサキスを70度以上で加熱する)ことで死滅します。
参考になった数29
この解説の修正を提案する
03
寄生虫は宿主(他の生物)の体にすみつき、宿主を利用して生きる生物のことです。
動物や魚介に寄生し、加熱不十分なまま食べたヒトの体に健康被害をもたらします。
過去の調理師試験では、以下の寄生虫の名前が挙がっています。
旋毛虫 :豚、熊、いのしし
アニサキス : さば、さけ、かつお、するめいか
クドア・セプテンプンクタータ : ひらめ
有鉤条虫 : 豚
無鉤条虫 : 牛
肝吸虫:淡水魚
旋尾線虫 : ほたるいか
有棘顎口虫 : どじょう・なまず
サルコシスティス・フェアリー :馬
肝蛭(かんてつ):牛・豚・羊・うさぎなど
近年食中毒事故が増えていることもあり、「アニサキス(さば)」「クドア・セプテンプンクタータ(ひらめ)」「サルコシスティス・フェアリー(馬)」が注目されています。
各選択肢については、以下のとおりです。
1 .肝吸虫は、豚肉ではなく加熱不十分な淡水魚の摂取により感染するので、誤りです。豚肉に寄生することがあるのは有鉤条虫です。
2 .サルコシスティス・フェアリーは、鶏肉ではなく馬肉の生食により感染するので、誤りです。
ちなみに、鶏肉の生食による食中毒では、寄生虫ではなく細菌「カンピロバクター」感染によるものが多いです。
3 .クドア・セプテンプンクタータは、ひらめの生食により感染するので正解です。
4 .さば中のアニサキスは、食酢の作用では死滅しないので誤りです。アニサキスは冷凍または加熱で死滅させることができます。
参考になった数22
この解説の修正を提案する
前の問題(問25)へ
令和元年度問題一覧
次の問題(問27)へ