調理師の過去問
令和2年度12月実施分
食品学 問15

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問題

調理師試験 令和2年度12月実施分 食品学 問15 (訂正依頼・報告はこちら)

食肉に関する記述について、正しいものを一つ選びなさい。
  • 豚脂(ラード)は、牛脂(ヘッド)より融点が高い。
  • 食肉に含まれるコラーゲンの量は、肉のかたさに関係する。
  • ベーコンは、牛肉を塩漬、燻煙(くんえん)したものである。
  • 生後1年未満の子羊肉をマトンと呼ぶ。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は「食肉に含まれるコラーゲンの量は、肉のかたさに関係する。」です。

選択肢1. 豚脂(ラード)は、牛脂(ヘッド)より融点が高い。

融点の高さは鶏肉<馬肉<豚肉<牛肉<羊肉となるので誤りです。

選択肢2. 食肉に含まれるコラーゲンの量は、肉のかたさに関係する。

食肉に関する記述で正しいものは「食肉に含まれるコラーゲンの量は、肉のかたさに関係する」です。

食肉は筋肉膜の束同士が密接に結合しコラーゲン線維構造が強固であるために、コラーゲン含量が多いと食肉は硬くなります。

選択肢3. ベーコンは、牛肉を塩漬、燻煙(くんえん)したものである。

ベーコンは豚肉を塩漬けし燻製したものなので誤りです。

選択肢4. 生後1年未満の子羊肉をマトンと呼ぶ。

生後1年未満の子羊肉はラムなので誤りです。尚、マトンは生後2年以上から7年程度になります。

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02

正解は「食肉に含まれるコラーゲンの量は、肉のかたさに関係する。」です。

選択肢1. 豚脂(ラード)は、牛脂(ヘッド)より融点が高い。

ラードの融点は27~40℃、ヘッドの融点は40~46℃です。

ラードは溶けだす温度が27~40℃と低いため、冷たい料理やハム、ソーセージ、ベーコンなど加熱せずにそのまま口にするものに利用できます。

選択肢2. 食肉に含まれるコラーゲンの量は、肉のかたさに関係する。

コラーゲンは動物の皮、骨、腱などの融合組織を構成するたんぱく質です。

コラーゲンは冷水には溶けないですが、長時間加熱を続けると次第に溶けてゼラチンになります。

煮込み用の肉にはすじが多いものが向くのはこのためで、コラーゲンは肉のかたさに関係します。

⇒よって正解です。

選択肢3. ベーコンは、牛肉を塩漬、燻煙(くんえん)したものである。

ベーコンは、豚肉のばら肉を塩漬けにし、燻煙したものです。

選択肢4. 生後1年未満の子羊肉をマトンと呼ぶ。

羊肉は生後1年未満をラム肉、1年以上経ったものをマトンと呼びます。

マトンには特有の臭みがあります。

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03

食肉は、含まれるコラーゲンが多いほど加熱した時に硬くなります。加熱すると肉が硬くなるのはコラーゲンが収縮するためです。

以下の情報もコラーゲンに関する問題に出ることがあるので、あわせて記載しておきます。

コラーゲンは、アミノ酸だけで構成される「単純たんぱく質」の一種です。皮、骨、歯、

軟骨、すじに含まれます。コラーゲンを長時間煮出したものが「ゼラチン」になります。ゼラチンは「誘導たんぱく質」です。

その他の回答選択肢は以下の通りです。

選択肢1. 豚脂(ラード)は、牛脂(ヘッド)より融点が高い。

豚脂(ラード)は、牛脂(ヘッド)より融点が低いので、誤りです。豚脂のほうが低温で溶けやすいため、牛肉ではなく豚肉がハムやソーセージに使われているのです。

選択肢2. 食肉に含まれるコラーゲンの量は、肉のかたさに関係する。

食肉に含まれるコラーゲンの量は、肉のかたさに関係するので、正解です。

選択肢3. ベーコンは、牛肉を塩漬、燻煙(くんえん)したものである。

ベーコンは牛肉ではなく豚肉を塩漬、燻煙したものなので、誤りです。

選択肢4. 生後1年未満の子羊肉をマトンと呼ぶ。

生後1年未満の子羊肉は「ラム」と呼ぶので誤りです。マトンは生後1歳以上の羊肉ことです。

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