調理師の過去問
令和4年度
栄養学 問9

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問題

調理師試験 令和4年度 栄養学 問9 (訂正依頼・報告はこちら)

疾病予防のためのポイントに関する記述について、正しいものを一つ選びなさい。
  • 脂質異常症は、植物油脂や魚油は少なめとし、動物脂肪の摂取を多めにする。
  • 高血圧症は、食物繊維の多い野菜や海藻、豆類の摂取を少なくする。
  • 鉄欠乏性貧血症は、エネルギー、たんぱく質の摂取を少なくし、お茶を多めに飲む。
  • 骨粗しょう症は、子どものときから適度に日光に当たりよく運動をする。

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この過去問の解説 (3件)

01

骨粗しょう症は、骨密度や骨質が低下して骨が折れやすくなる病気です。

外出して日光を浴びることがない、運動をあまりしない人は骨の代謝バランスが崩れ、新しい骨が形成されなくなって骨粗しょう症を引き起こしてしまいます。

今回出てくる疾病は、いずれも食事や生活習慣によって予防できるものです。類似した問題が出やすいので、正しい予防対策を頭に入れておきましょう。

選択肢1. 脂質異常症は、植物油脂や魚油は少なめとし、動物脂肪の摂取を多めにする。

逆で、脂質異常症は「植物油脂や魚油は大目に摂取し、動物脂肪の摂取は少なめにする。」が正しいです。

脂質異常症は生活習慣病のひとつです。飽和脂肪酸を含む動物脂肪やエネルギーの過剰摂取によって起こります。

脂質異常症を予防するためには、動物脂肪は少なめとし、植物油脂や魚油の摂取を多めにすることがのぞましいです。

選択肢2. 高血圧症は、食物繊維の多い野菜や海藻、豆類の摂取を少なくする。

逆で、高血圧症は「食物繊維の多い野菜や海藻、豆類の摂取を多くする。」が正しいです。

高血圧症は生活習慣病のひとつです。ストレス、運動不足、加齢、塩分のとり過ぎ、肥満、血管の劣化などによって起こります。

高血圧症を予防するには、規則正しい生活を心がけると共に、食生活では塩分を控え、血圧の上昇や肥満を予防する食物繊維を摂取することがのぞましいです。食物繊維は野菜や海藻、豆類に豊富に含まれています。

選択肢3. 鉄欠乏性貧血症は、エネルギー、たんぱく質の摂取を少なくし、お茶を多めに飲む。

記述は正しくなく、鉄欠乏性貧血症は「エネルギー、たんぱく質の摂取を多くし、緑茶やコーヒーを飲み過ぎないようする。」が適切です。

鉄欠乏性貧血症は、食事による鉄分の摂取不足、出血による鉄分の損失などが原因で起こります。

鉄欠乏性貧血症を予防するには、鉄分を不足しないように摂取すると共に、血液を作るたんぱく質、エネルギー、各種ミネラル、ビタミン類を十分に摂取することが大切です。

また、タンニンを多く含むお茶、コーヒーを飲み過ぎると鉄の吸収が阻害されるため、鉄分が不足しやすい人は緑茶やコーヒーの飲み過ぎにも注意が必要です。

選択肢4. 骨粗しょう症は、子どものときから適度に日光に当たりよく運動をする。

記述のとおり、骨粗しょう症の予防対策は「子どものときから適度に日光に当たりよく運動をする。」です。

骨は、代謝を繰り返しながら常に新しい骨に生まれ変わっています。その際、正常な骨を形成するためには、カルシウムやマグネシウム、ビタミンDを十分に摂取することが必要となります。

さらに、ヒトは日光に当たることでビタミンDが産生できることから、適度に日光に当たる必要もあります。また、骨は適度な刺激によって代謝が促進されるので、成長期からよく運動をすることがのぞましいです。

まとめ

調理師は食事を通して多くの人の健康を預かっています。疾病予防も重要な役割なので基礎知識はしっかり身につけておきたいです。

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02

疾病予防は毎日の不規則な生活習慣を整えることで補うことができます。

また、疾病予防につながる食生活も大変重要ですので、症状に合わせた食事に心がける必要があります。

選択肢1. 脂質異常症は、植物油脂や魚油は少なめとし、動物脂肪の摂取を多めにする。

脂質異常症は脂肪分の多い肉類や乳製品を控え野菜魚介類の摂取を多めにする。

選択肢2. 高血圧症は、食物繊維の多い野菜や海藻、豆類の摂取を少なくする。

高血圧症は塩分を控え、バランスの良い食事で適度なエネルギー摂取に心がける必要があります。

選択肢3. 鉄欠乏性貧血症は、エネルギー、たんぱく質の摂取を少なくし、お茶を多めに飲む。

鉄欠乏性貧血症はバランスの良い食事に心がけ、主食、主菜、副菜など毎日3食食べることが大切です。

鉄分を多く含むレバー赤身の肉あさり大豆製品緑黄色野菜海藻類の食品を摂取することに心がけましょう。

また、たんぱく質や鉄の吸収を助ける柑橘類や果物も摂取すると効果的です。

選択肢4. 骨粗しょう症は、子どものときから適度に日光に当たりよく運動をする。

骨粗しょう症は適度に日光に当たり、運動したほうが良いです。

また、骨密度を高めるためにカルシウムが豊富な牛乳やチーズヨーグルトなどの乳製品や干物類小魚緑黄色野菜なども毎日の食事に取り入れましょう。

まとめ

毎日、きちんとバランスが取れた食事に心がけることで疾病予防につながります。

症状に合わせた食生活を取り入れてみましょう。

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03

疾病予防のポイントは食生活を含めた生活習慣に気を付けることです。

選択肢1. 脂質異常症は、植物油脂や魚油は少なめとし、動物脂肪の摂取を多めにする。

×

脂質異常症を予防するには、脂質はあまり摂り過ぎないことが大切です。

植物油脂や魚の油などの不飽和脂肪酸は積極的にとり、動物性油脂などの飽和脂肪酸は少なめに心がけましょう。

従って×です。

選択肢2. 高血圧症は、食物繊維の多い野菜や海藻、豆類の摂取を少なくする。

×

高血圧症は、血圧が高すぎる状態を続ける病気のことを言います。

「サイレント・キラー(沈黙の殺し屋)」と呼ばれますが、ほとんどの高血圧症は、生活習慣を見直すことで改善できます。

血圧を下げるためには、野菜・フルーツ・豆・大豆加工品・ヨーグルト・ナッツ・バナナ・キウイフルーツ・みかん・いちご・メロン・アボカドなどが有効です。

必要なのは量であり正しくは「少なく」ではなく「多く」です。

選択肢3. 鉄欠乏性貧血症は、エネルギー、たんぱく質の摂取を少なくし、お茶を多めに飲む。

×

エネルギーとたんぱく質の摂取量が不足気味で起こります。

せっかくとった鉄の吸収を阻害するのがお茶に含まれるタンニンです。

たんぱく質・エネルギーを少なくではなく‘多く‘、お茶の量は‘少なくして‘飲むが正解です。

従って答えは×です。

選択肢4. 骨粗しょう症は、子どものときから適度に日光に当たりよく運動をする。

骨粗鬆症の予防には、日光に当たりカルシウム・ビタミンD

を摂取することが大事です。

そしてウォーキングや筋トレなどの運動も大切です。

まとめ

理想的な食生活は栄養のバランスに気をつける、主食・主菜・副菜をそらえる、食べる量は腹8分に留めるが基本です。

食べる過ぎることに注意をし早ぐは避けましょう。食後の休憩を心がけることで胃腸への負担を減らします。

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