調理師の過去問 令和5年度 食品衛生学 問9
この過去問の解説 (2件)
正解は、「サルコシスティス・フェアリー」です。
不正解です。
クドア・セプテンプンクタータは、主に生の魚介類を摂取することによって起こります。
ヒトの腸内に寄生する寄生虫であり、感染すると消化管に穴が開いたり、感染部位が壊死するなどの症状が現れることがあります。
*日本語では「十七魚虫(じゅうななうおむし)」とも呼ばれます。
したがって、上記の選択肢は正しいので誤りです。
正解です。
サルコシスティス・フェアリーは、サルコシストという被嚢虫の一種で、豚や家畜の肉からヒトに感染することが知られています。
魚介類からは感染しません。
したがって、上記の選択肢は誤りなので正しいです。
不正解です。
アニサキスは、魚介類の体内に寄生する寄生虫であり、生の魚介類を摂取することでヒトに感染することがあります。
アニサキスに感染すると、消化器系の症状を引き起こすことがあります。この寄生虫は、日本では「アニサキス症」として知られています。
したがって、上記の選択肢は正しいので誤りです。
不正解です。
旋尾線虫は、魚介類に寄生する寄生虫の一種であり、生の魚介類を摂取することでヒトに感染することがあります。
感染した場合、腹痛や腹部不快感、消化不良などの消化器症状を引き起こすことがあります。特に魚介類の消費が多い地域で注意が必要です。
したがって、上記の選択肢は正しいので誤りです。
各寄生虫の生息場所や感染経路を正確に把握し、それぞれの寄生虫がどのような食品から感染するか確認しておきましょう。
「サルコシスティス・フェアリー」だけが馬肉から感染、残りの3つは魚介類から感染します。
馬肉は食中毒が起こりにくいとされてきましたが、馬刺しなどの生食による「サルコシスティス・フェアリー」などの食中毒が報告されるようになっています。
▼どの寄生虫も以下のワードが調理師試験に出題されやすいので、名前と宿主の組み合わせを覚えておきましょう。
クドア・セプテンプンクタータ(ひらめ)
サルコシスティス・フェアリー(馬肉)
アニサキス(イカ、サバなどの海産魚介類)
旋尾線虫(ホタルイカ)
名前が長いものは「クドア」「サルコシスティス」の部分だけ覚えておいてもよいでしょう。
魚介類に寄生する寄生虫です。
クドア・セプテンプンクタータは「ひらめ」の筋肉に寄生しています。
刺身などで生食することで感染し、食中毒を発症すると食後に嘔吐、下痢などの軽い症状がみられます。
魚介類に寄生しないので、こちらを選択するのが正解になります。
サルコシスティス・フェアリーは馬の筋肉に寄生します。
馬刺し(馬肉の刺身)など生食することで感染し、食中毒を発症すると食後に嘔吐、下痢などの軽い症状がみられます。
魚介類に寄生する寄生虫です。
アニサキスは「イカ、サバなどの海産魚介類」に寄生しています。生食すると主に胃に感染し、激しい腹痛を引き起こします。
近年増えている食中毒なので、よく知っている方も多いでしょう。
魚介類に寄生する寄生虫です。
旋尾線虫(せんびせんちゅう)はホタルイカの胃腸や脚に寄生しています。ホタルイカの踊り食いなど、内蔵ごと生食することで感染が起こっています。
寄生虫は冷凍か加熱をすることで死滅しますが、近年は技術の進化によって冷凍保存しなくても新鮮な状態が保てることも増えてきました。
寄生虫が生き残るため、近年はその影響で刺身や踊り食いなど生食による食中毒が増えてきています。
クドア(ひらめ)
サルコシスティス(馬肉)
アニサキス(イカ、サバなどの海産魚介類)
旋尾線虫(ホタルイカ)
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