調理師 過去問
令和6年度
問46 (調理理論 問6)

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問題

調理師試験 令和6年度 問46(調理理論 問6) (訂正依頼・報告はこちら)

小麦粉のドウ調製時の添加物と物性への影響に関する記述について、正しいものを一つ選びなさい。
  • 食塩は、ドウの粘弾性を増加させる。
  • 砂糖は、ドウの粘弾性を増加させる。
  • サラダ油は、ドウの伸展性を減少させる。
  • 熱湯(90℃以上)は、ドウの粘弾性を増加させる。

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この過去問の解説 (3件)

01

この問題は小麦粉のドウ(生地)調製時の添加物と物性への影響 について問われています。グルテンに対する塩、砂糖、油の役割を理解する事が重要です。それぞれの問題文を解説します。

選択肢1. 食塩は、ドウの粘弾性を増加させる。

小麦粉のグルテン形成を強化する働きがあります。食塩を加えることでグルテンが締まり、粘弾性が増すため、パンや麺類の食感がしっかりします。

選択肢2. 砂糖は、ドウの粘弾性を増加させる。

砂糖は グルテンの形成を抑える ため、粘弾性はむしろ減少します。これは糖が水分を保持し、グルテンの結合を妨げるためです。

選択肢3. サラダ油は、ドウの伸展性を減少させる。

油脂はグルテンの網目構造をコーティングし、伸展性を増します。パンや生地が柔らかくなり、より引き伸ばしやすくなります。

選択肢4. 熱湯(90℃以上)は、ドウの粘弾性を増加させる。

熱湯はグルテンを変性させ、粘弾性を低下させます。例えば「湯種製法」のパンでは、小麦粉に熱湯を加えてグルテンを部分的に壊し、しっとりした食感を作ります。


 

まとめ

それぞれの添加物がグルテンにどのように働くかをまとめておくことが重要です。

参考になった数17

02

正解は、「食塩は、ドウの粘弾性を増加させる。」です。

 

各選択肢については、以下のとおりです。

選択肢1. 食塩は、ドウの粘弾性を増加させる。

正解です。

選択肢2. 砂糖は、ドウの粘弾性を増加させる。

誤りです。

 

砂糖はドウの粘弾性を低下させます。

選択肢3. サラダ油は、ドウの伸展性を減少させる。

誤りです。

 

サラダ油は、ドウの伸展性を増加させます。

選択肢4. 熱湯(90℃以上)は、ドウの粘弾性を増加させる。

誤りです。

 

熱湯(90℃以上)は、ドウの粘弾性を低下させます。

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03

正解は 「食塩は、ドウの粘弾性を増加させる。」です。

 

「粘弾性」とは、粘りけと弾力を持ち合わせた性質のことで、ドウに食塩を加えると粘弾性が増加する、いわゆる生地にコシが生まれます。

 

ドウの粘弾性を増加させるのは食塩です。このことを覚えていれば、問題をスムーズに解くことができます。

 

では、各選択肢をみてみましょう。

 

 

 

選択肢1. 食塩は、ドウの粘弾性を増加させる。

どのとおり、食塩はドウの粘弾性を増加させます。

 

「ドウ」とは、小麦粉にその50%の量の水分を加えて作る生地のことです。

 

小麦粉に水を加えてこねるとたんぱく質のグルテンが結合し、弾力のあるかたまりになります。

 

また、食塩を加えると網目状になっているグルテンを強化するのでドウの粘弾性が増加し、生地にコシが生まれます。

 

選択肢2. 砂糖は、ドウの粘弾性を増加させる。

誤りです。逆で、砂糖はドウの粘弾性を低下させます。

 

砂糖はグルテンの形成を阻害する性質があり、ドウに砂糖を加えるとグルテンが形成されにくくなります。

選択肢3. サラダ油は、ドウの伸展性を減少させる。

誤りです。逆で、サラダ油はドウの伸展性を増加させます。ドウにサラダ油など液状の油脂を加えると、生地の伸びが良くなります。

 

また、油脂はドウの粘弾性を低下させる性質もあります。

選択肢4. 熱湯(90℃以上)は、ドウの粘弾性を増加させる。

誤りです。70℃以上のお湯はドウの粘弾性を低下させます。

 

ドウを作成する際に加える水は、温度が高い方がグルテンの形成が促進されます。

 

ただし、70℃以上だと逆にグルテンの形成を阻害してしまうので、熱湯を使うとドウの粘弾性は低下してしまいます。

まとめ

ドウに関しては、グルテンの粘弾性を増加させるのは食塩で、それ以外の砂糖、油脂などは粘弾性を低下させることを覚えておくとよいでしょう。

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