中小企業診断士の過去問
平成27年度(2015年)
企業経営理論 問30

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問題

中小企業診断士試験 第1次試験 企業経営理論 平成27年度(2015年) 問30 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。

Aさんはアウトドア・グッズを品揃えする専門店を営んでいる。単独店舗による経営で、従業者はAさんを含む3名である。開業時からスポーツ自転車を取り扱ってきたが、ここ数年の自転車ブームを受けて、「この小売店オリジナルの自転車や関連雑貨を用意してほしい」という顧客の声が目立っている。Aさんは、「PB商品の品揃えは、大きな小売業者でなければ難しいのではないか」と思い込んでいたが、様々な事例を参考にすべく、関連するテーマの本や雑誌を読んだり、各地の小売業者に話を聞きに行ったりしながら、自店のPB商品導入を検討している

文中の下線部②に示す、Aさんの自店でのPB商品導入に向けた検討内容に関する記述として、最も適切なものはどれか。
  • Aさんの店舗でのPB商品の品揃えに協力を行う意思決定をした大手自転車メーカーの動機は、単品当たりのより高い粗利益額を得ることである。
  • Aさんの店舗では大量のPB商品を販売することは当面難しいが、有名メーカーのパーツを用いたPB商品や、ダブルチョップ方式で、実現可能であり、一定の売上を期待することができる。
  • Aさんの店舗は小規模であるが、PB商品の自転車や関連商品を品揃えすることで、有名メーカーに対する強い交渉力を短期間で形成することができる。
  • Aさんの店舗は単独店舗での経営であるが、近隣に立地する複数の異業種の町工場と連携すれば、独自のPB自転車を低コストで容易に開発することができる。

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この過去問の解説 (2件)

01

1:不適切です。
PB商品の生産はメーカーにとって、高い粗利益額を得られるとは限りません。

2:適切です。
設問文からAさんの店舗の規模はあまり大きくないことが読み取れます。そのため大量のPB商品を販売することは当面難しいと言えます。
しかし、有名メーカーのパーツを用いたPB商品や、ダブルチョップ方式ではメーカー側にとってもメリットがあるため一定の売上を期待することができます。
ダブルチョップ方式は、PBとナショナルブランドなどの2つのブランドを1つの商品に併記する方法を指します。

3:不適切です。
PB商品の導入によってメーカーに対する交渉力が短期間で形成されるとは考えづらいです。

4:不適切です。
近隣に立地する複数の異業種の町工場と連携すれば、商品力を向上させる可能性はあります。しかし、低コストで容易に開発できるとは限りません。

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02

PB商品導入に向けた検討内容に関する問題です。

選択肢1. Aさんの店舗でのPB商品の品揃えに協力を行う意思決定をした大手自転車メーカーの動機は、単品当たりのより高い粗利益額を得ることである。

不適切です。

PBによって高い粗利益を獲得できるとは想定できません。

選択肢2. Aさんの店舗では大量のPB商品を販売することは当面難しいが、有名メーカーのパーツを用いたPB商品や、ダブルチョップ方式で、実現可能であり、一定の売上を期待することができる。

適切です。

ダブルチョップ方式とは、企業と共同開発した製品を両者の名前やブランドを表示して販売することです。Aさんの店舗規模では、設問のように小さく始めることが適切と考えられます。

選択肢3. Aさんの店舗は小規模であるが、PB商品の自転車や関連商品を品揃えすることで、有名メーカーに対する強い交渉力を短期間で形成することができる。

不適切です。

PB商品の自転車や関連商品の品揃えで、メーカーに対して交渉力を形成することは可能かもしれませんが、それを小規模店舗で短期間で行うことは難しいと考えられます。

選択肢4. Aさんの店舗は単独店舗での経営であるが、近隣に立地する複数の異業種の町工場と連携すれば、独自のPB自転車を低コストで容易に開発することができる。

不適切です。

近隣の会社と連携して独自のPB自転車を開発することは可能かと思いますが、大手メーカーと組むほうが容易でかつ低コストで達成できると考えられます。

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