中小企業診断士の過去問
平成27年度(2015年)
経営法務 問13

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問題

中小企業診断士試験 第1次試験 経営法務 平成27年度(2015年) 問13 (訂正依頼・報告はこちら)

中小企業診断士のあなたは、顧問先より以下の内容の質問を受けた。この質問に対する回答として、最も不適切なものを下記から選べ。

当社に対してライバルのX社より、同社が5年前に登録した商標Bについて、「あなたの会社が使用している商標Aは、わが社が5年前に登録した商標Bの商標権を侵害しているため、当該商標Aの使用を即刻中止するよう求める」との内容の警告状が送られてきました。当社が取りうる対応としては、どのようなものがあるか教えてください。
  • 商標Aが商標Bの商標権の効力の範囲内に含まれるか否かについて、特許庁に判定を求める。
  • 商標Bが商標Bの指定商品について、継続して3年以上不使用の状態ではないかを調べる。
  • 商標Bに商標法で定める不登録事由がないかを調べ、あれば特許庁に対して異議申立てを行う。
  • ライバルのX社が実際に商標Bの登録を所有しているか否かを、商標登録原簿で調べる。

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この過去問の解説 (3件)

01

1:適切です。
商標Bが本当に商標Aの商標権を侵害しているのかの判定を求める、という行動は適切です。

2:適切です。
継続して3年以上不使用の状態である場合は、その登録商標の取り消しの審判を請求できます。

3:不適切です。
この行動は、商標A側の行動というよりも商標B側の行動に考えられます。

4:適切です。
警告してきた相手が本当に商標権を登録しているのかを調べることは適切です。

参考になった数13

02

正解は、「商標Bに商標法で定める不登録事由がないかを調べ、あれば特許庁に対して異議申立てを行う。」です。

【基礎知識】

商標権侵害を訴えられた際の対応は以下が大きな方針となります。

① 相手の商標権が本当に設定されているかどうか

 →商標登録原簿で調べる

 →特許情報プラットフォームJ-Plat-Patで調べる

② 商標権が設定されている場合、侵害に当たるかどうか

 ・使用(商標権侵害)に該当するか:自他商品識別機能、出所表示機能等を有するような使用の仕方でなければ、その商標権を侵害しているとはいえない

 ・先使用権:登録していなかったものの、相手の登録に先んじて長年にわたって使用している場合、先使用権を主張できる

 ・商標不使用:3年間商標を使用していない場合、商標取り消しの請求ができる

 ・商標登録の無効:登録後5年以内であれば無効審判請求が可能

 ※異議申し立ては商標公報の発行日の翌日から起算して、2か月以内に商標登録異議申立書を提出する必要がある

選択肢1. 商標Aが商標Bの商標権の効力の範囲内に含まれるか否かについて、特許庁に判定を求める。

正しい。

特許庁では断定はしませんが、判定を求めることはできます。

選択肢2. 商標Bが商標Bの指定商品について、継続して3年以上不使用の状態ではないかを調べる。

正しい。

3年間商標を使用していない場合、取り消しの請求ができます。

選択肢3. 商標Bに商標法で定める不登録事由がないかを調べ、あれば特許庁に対して異議申立てを行う。

誤り。

異議申し立ては商標公報発行の翌日から2か月以内に行います。

選択肢4. ライバルのX社が実際に商標Bの登録を所有しているか否かを、商標登録原簿で調べる。

正しい。

商標登録原簿やJ-Plat-Patで調査が可能です。

参考になった数6

03

商標権侵害の警告への対処法を問う問題です。

「最も不適切なもの」を選択する設定になっていることに注意して下さい。

選択肢1. 商標Aが商標Bの商標権の効力の範囲内に含まれるか否かについて、特許庁に判定を求める。

適切な内容です。

選択肢2. 商標Bが商標Bの指定商品について、継続して3年以上不使用の状態ではないかを調べる。

適切な内容です。

選択肢3. 商標Bに商標法で定める不登録事由がないかを調べ、あれば特許庁に対して異議申立てを行う。

不登録事由の有無を調べて異議申立てを行う行為自体は適切ですが、商標BはX社が5年前に登録していることから、申立期間は過ぎており不適切な内容です。

選択肢4. ライバルのX社が実際に商標Bの登録を所有しているか否かを、商標登録原簿で調べる。

適切な内容です。

参考になった数5