中小企業診断士の過去問
平成27年度(2015年)
経営情報システム 問23

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問題

中小企業診断士試験 第1次試験 経営情報システム 平成27年度(2015年) 問23 (訂正依頼・報告はこちら)

日本産業規格JIS X-0129-1ではソフトウェア製品の品質を規定している。これに含まれる品質は、機能性・信頼性・使用性・効率性・保守性・移植性の6品質である。これらの品質に含まれる副特性に関する記述として、最も適切なものはどれか。
※工業標準化法が改正されたことにより、令和元年(2019年)7月1日より、「日本工業規格(JIS)」は「日本産業規格(JIS)」に変わりました。
<参考>
 それに伴い、当設問の問題文中の文言を変更しました。
  • 運用性は、保守性品質に含まれる。
  • 成熟性は、移植性品質に含まれる。
  • セキュリティは、機能性品質に含まれる。
  • 魅力性は、効率性品質に含まれる。

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この過去問の解説 (2件)

01

1.✕:副特性の運用性は、主特性の使用性に含まれます。
2.✕:副特性の成熟性は、主特性の信頼性に含まれます。
3.◯:正解です。副特性のセキュリティは、主特性の機能性に含まれます。
4.✕:副特性の魅力性は、主特性の使用性に含まれます。

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02

日本産業規格JIS X-0129-1は、ソフトウェア製品の品質特性を仕様化して、評価するために規定された規格のことです。

本問で問われている副品質とは、品質の特性をさらに細分化したもので、6つの品質特性に対して、27個の副特性が定められています

機能性

ソフトウェアが指定された条件の下で利用されるときに、明示的および暗示的必要性に合致する機能を提供するソフトウェア製品の能力のことを指します。

含まれる副特性は、合目的性・正確性・相互運用性・セキュリティ・機能性標準適合性です。

信頼性

指定された条件下で利用するとき、指定された達成水準を維持するソフトウェア製品の能力のことです。

含まれる副特性は、成熟性・障害許容性・回復性・信頼性標準適合性です。

使用性

指定された条件下で利用するときに、理解、習得、利用でき、利用者にとって魅力的なソフトウェア製品である能力のこととされています。

含まれる副特性は、理解性・習得性・運用性・魅力性・脂溶性標準適合性です。

効率性

明示的な条件の下で、使用する資源の量に対比して適切な性能を提供するソフトウェア製品の能力のことです。

含まれる副特性は、時間効率性・資源効率性・効率性標準適合性です。

保守性

修正のしやすさに関するソフトウェア製品の能力のことを指します。

修正には、是正もしくは向上、または環境の変化、要求仕様の変更および機能仕様の変更にソフトウェアを適応されることを含めても良いとされています。

含まれる副特性は、解析性・変更性・安定性・試験性・保守性標準適合性です。

移植性

ある環境から他の環境に移すためのソフトウェア製品の能力のこととされています。

含まれる副特性は、環境適応性・設置性・共存性・置換性・移植性標準適合性です。

各選択肢をそれぞれ解説します。

選択肢1. 運用性は、保守性品質に含まれる。

運用性は、利用者がソフトウェアの運用および運用管理ができるソフトウェア製品の能力を示す副特性です。

使用性に属するため、本選択肢は不正解です。

選択肢2. 成熟性は、移植性品質に含まれる。

成熟性は、ソフトウェアに存在する障害の結果として生じる故障を回避するソフトウェア製品の能力を示す副特性です。

信頼性に属するため、本選択肢は不正解です。

選択肢3. セキュリティは、機能性品質に含まれる。

セキュリティは、許可されていない人またはシステムが、情報またはデータを読んだり修正したりできないように、情報またはデータを保護するソフトウェア製品の能力を示す副特性です。

許可された人またはシステムは、情報またはデータへのアクセスを拒否されないことも必要です。

機能性に属するため、本選択肢が正解です。

選択肢4. 魅力性は、効率性品質に含まれる。

利用者にとって魅力的であるためのソフトウェア製品の能力のことです。

使用性に属するため、本選択肢は不正解です。

まとめ

各特性と副特性の能力を評価する方法として、外部測定法と内部測定法があります。

機能性の副特性である機能性標準適合性は、他の特性にも適用できるため、すべての特性が機能性標準適合性を含んでいるとされています。

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