中小企業診断士の過去問
平成28年度(2016年)
経済学・経済政策 問19

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問題

中小企業診断士試験 第1次試験 経済学・経済政策 平成28年度(2016年) 問19 (訂正依頼・報告はこちら)

いま、完全競争下にある合理的な企業の生産活動を考える。当該企業が生産活動で考慮する私的限界費用MCPは下図のように描くことができるものとし、価格がkであるものとして生産量を決定している。
ただし、当該企業の生産ではいわゆる「負の外部性」が生じている。負の外部性を考慮した社会的限界費用MCSは、私的限界費用に社会的負担を加えたものとして下図のように描くことができる。当該企業は、外部性を考慮することなく、価格kと私的限界費用が一致する生産量を選択するが、社会的に最適な生産量は価格kと社会的限界費用が一致する生産量であるため、社会的には過剰生産による厚生損失(デッドウエイトロス)が生じてしまう。
このとき、下図に関する記述として、最も適切なものの組み合わせを下記の解答群から選べ。

a  外部性を考慮しない当該企業の私的な生産費用の大きさは、△oikで示される面積に相当する。
b  外部性を考慮しない当該企業の私的な生産者余剰の大きさは、△ojkで示される面積に相当する。
c  外部性によって生じるデッドウエイトロスは、△ohjで示される面積に相当する。
d  外部性によって生じるデッドウエイトロスは、△hijで示される面積に相当する。
問題文の画像
  • aとc
  • aとd
  • bとc
  • bとd

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この過去問の解説 (2件)

01

a:不適切です。
点jから垂直に横軸の線まで落とした交点をaとすると、外部性を考慮しない当該企業の私的な生産費用の大きさは△ojaで示される面積に相当します。

b:適切です。
記述の通りです。

c:不適切です。
外部性によって生じるデッドウエイトロスは、△hijで示されます。

d:適切です。
記述の通りです。

そのため項番4が正解となります。

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02

外部不経済に関する問題です。

a.外部性を考慮しない当該企業の私的な生産費用の大きさは、曲線ojと横軸(量)と破線で接する交点との三角形部分の面積に相当します。

c.外部性によって生じるデッドウエイトロスは、△hijで示される面積に相当します。

bとdは正しいため、この2つの選択肢の組み合わせが正解の選択肢となります。

選択肢1. aとc

冒頭の解説より、適切な組み合わせではありません。

選択肢2. aとd

冒頭の解説より、適切な組み合わせではありません。

選択肢3. bとc

冒頭の解説より、適切な組み合わせではありません。

選択肢4. bとd

正解の選択肢となります。

まとめ

【補足】

余談ですが、経済学では直線を「曲線」と表現するため、曲線ojは直線ですが曲線と表現しています(誤記ではありません)。

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