中小企業診断士の過去問
平成28年度(2016年)
財務・会計 問12

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問題

中小企業診断士試験 第1次試験 財務・会計 平成28年度(2016年) 問12 (訂正依頼・報告はこちら)

次の貸借対照表と損益計算書について、下記の設問に答えよ。

財政状態に関する記述として最も適切なものはどれか。
問題文の画像
  • 固定比率は改善している。
  • 自己資本比率は改善している。
  • 正味運転資本は減少している。
  • 流動比率は悪化している。

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この過去問の解説 (2件)

01

1.固定比率は、固定資産÷自己資本で計算します。
X1年:100,000÷(100,000+20,000)=83.3%
X2年:225,000÷(100,000+40,000)=160.7%
固定比率は少ない方が良いので、悪化しており誤りです。

2.自己資本比率は、自己資本÷総資産で計算します。
X1年:(100,000+20,000)÷159,000=75.5%
X2年:(100,000+40,000)÷307,000=45.6%
となり、悪化しておりますので、誤りです。

3.正味運転資本は、流動資産ー流動負債で計算します。
X1年:(30,000+20,000-1,000+40,000)-(30,000+9,000)
=50,000
X2年:(20,000+55,000-3,000+50,000)ー50,000+17,000)
=55,000
となり、増加しておりますので、誤りです。

4.流動比率は、流動資産÷流動負債で計算します。
X1年:(30,000+20,000-1,000+40,000)÷(30,000+9,000)
=228.2%
X2年:(20,000+55,000-3,000+50,000)÷50,000+17,000)
=182%
となり、悪化しておりますので、正しいです。

よって、正解は4.になります。

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02

経営指標に関する問題です。

2次試験の事例Ⅳ(財務・会計)で出題されるような内容ですが、1次試験を受験する段階で知っていなければならない内容です。

解説での計算は、小数点第1位までを表示しています。

選択肢1. 固定比率は改善している。

固定比率=(固定資産/自己資本)×100%

20X1年は58.3%、20X2年は132.1%で悪化しています。

※固定比率は、数値が小さいほど良いとされています(100%以下が望ましい)。

減価償却累計額は控除して計算する必要がある点に注意して下さい。

選択肢2. 自己資本比率は改善している。

自己資本比率=(自己資本/総資産)×100%

20X1年は75.5%、20X2年は45.6%で悪化しています。

※自己資本比率は、数値が大きいほど良いとされています。

選択肢3. 正味運転資本は減少している。

正味運転資本=流動資産ー流動負債

20X1年は50,000、20X2年は55,000で増加しています。

※「流動資産ー流動負債」のため、1年以内に利用可能な現金額ということができます。

選択肢4. 流動比率は悪化している。

正解の選択肢となります。

流動比率=(流動資産/流動負債)×100%

20X1年は228.2%、20X2年は182.1%

※流動比率は、100%を超えていれば短期的な支払いにおいて現金が足りていることになります。

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