中小企業診断士の過去問
平成28年度(2016年)
財務・会計 問15

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問題

中小企業診断士試験 第1次試験 財務・会計 平成28年度(2016年) 問15 (訂正依頼・報告はこちら)

資本資産評価モデル(CAPM)に関する下記の設問に答えよ。

資本資産評価モデルを前提とした場合の記述として、最も適切なものはどれか。
  • β=−1である資産を安全資産と呼ぶ。
  • β=1であるリスク資産の期待収益率は、市場ポートフォリオの期待収益率と同じである。
  • β=2であるリスク資産の予想収益率の分散は、β=1であるリスク資産の予想収益率の分散の2倍である。
  • 市場ポートフォリオのリターンが正のとき、β=0.5であるリスク資産の価格が下落することはない。

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この過去問の解説 (2件)

01

資本資産評価モデル(CAPM)に関する問題です。なお、βは「ベータ」と読みます。

選択肢1. β=−1である資産を安全資産と呼ぶ。

安全資産とは、β値がゼロの資産です。

選択肢2. β=1であるリスク資産の期待収益率は、市場ポートフォリオの期待収益率と同じである。

正解の選択肢となります。

選択肢3. β=2であるリスク資産の予想収益率の分散は、β=1であるリスク資産の予想収益率の分散の2倍である。

リスク資産の予想収益率の分散は、β値以外にも相関係数にも影響されるため、リスク資産のβ値が2であっても、β値が1のリスク資産の予想収益率の分散の2倍とは言い切れません

選択肢4. 市場ポートフォリオのリターンが正のとき、β=0.5であるリスク資産の価格が下落することはない。

リスク資産のβ値が0.5の場合、市場ポートフォリオの期待収益率のβ値1よりは小さいですが、資産の価格が下落することがないわけではありません

本選択肢は「下落することはない」と言い切り表現を用いていますが、100%肯定or否定の表現は誤りの選択肢である可能性が高いです。あくまでも可能性が高いだけですので、他の選択肢と比較した上で正誤判断を行って下さい。

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02

βは、個別の株式の相対的なリスクを表すもので、
市場全体の変化が1%の場合に、任意の株式のリターンが何%変化するかを表しております。
市場全体のβは1、βが1を超える場合は市場全体のリターンよりも大きくなります。

よって、2.が正解です。

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