中小企業診断士の過去問
平成28年度(2016年)
企業経営理論 問25

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問題

中小企業診断士試験 第1次試験 企業経営理論 平成28年度(2016年) 問25 (訂正依頼・報告はこちら)

労働基準法における労働時間、休憩・休日に関する記述として、最も適切なものはどれか。
  • 使用者は、労働時間が連続8時間を超える場合においては少なくとも1時間の休憩時間を労働時間の途中に与えなければならず、労働時間が連続12時間を超える場合には少なくとも1時間30分の休憩時間を労働時間の途中に与えなければならない。
  • 使用者は、所定労働時間が5時間である労働者に1時間の時間外労働を行わせたときは、少なくとも45分の休憩時間を労働時間の途中に与えなければならない。
  • 使用者は、労働者に対して、4週間を通じ4日以上の休日を与え、その4週間の起算日を就業規則その他これに準じるものにおいて明らかにしているときには、当該労働者に、毎週1回の休日を与えなくてもよい。
  • 労働時間に該当するか否かは、労働者の行為が使用者の指揮命令下に置かれたものと評価することができるか否かにより客観的に定まるものではなく、労働契約、就業規則、労働協約等の定めのいかんにより決定されるべきものである。

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この過去問の解説 (2件)

01

項番1:不適切です。
労働基準法においては、以下の2点が定められています
①労働者の労働時間が6時間を超える場合は、使用者は労働者に45分の休憩時間を与える。
②労働者の労働時間が8時間を超える場合は、使用者は労働者に60分の休憩時間を与える。
しかし、12時間を超えた際に1時間30分の休憩時間を与えるという規定はありません。

項番2:不適切です。
上述の通り労働者の労働時間が6時間を超える場合に使用者は45分の休憩を与える必要があります。選択肢の文章では5時間と記載されてありますので誤りです。

項番3:適切です。
記述の通りです。

項番4:不適切です。
労働時間に該当するか否かは、労働者の行為が使用者の指揮命令下に置かれたものと評価することができるか否かにより客観的に定まるものです。例えば、就業規則に定められた労働時間外であっても、労働者が使用者の指揮命令下にいるのであればそれは労働時間に該当することとなります。

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02

正解は、「使用者は、労働者に対して、4週間を通じ4日以上の休日を与え、その4週間の起算日を就業規則その他これに準じるものにおいて明らかにしているときには、当該労働者に、毎週1回の休日を与えなくてもよい。」です。

【基礎知識】

労働時間、休憩・休日に関する問題です。

いろいろな基準がありますが、診断士では基本事項を中心に問われますので、基本を押さえることが重要です。

〇労働時間の原則

・労働時間の原則は、1日8時間、週40時間を超えて労働させることはできません。

 ※一部の事業(商業、映画・演劇(制作除く)、保健衛生、接待娯楽)については1週間で44時間まで可。

・法定労働時間を超えて労働させる場合は、労使協定(36協定)を交わす必要があります。

・労働時間は使用者の指揮命令下に置かれたと客観的に評価できる時間のことです。(主観的であればいろんな解釈が出てしまうため)。

〇休憩時間の原則

・以下の休憩時間を労働時間の間に付与する必要がある。

 ♦6時間以下:不要

 ♦6時間超8時間以下:45分

 ♦8時間超:1時間

・休憩時間は自由に利用させなければならない。

〇休日の原則

・1週間に1日休日を与えなければならない。

 ただし、起算日を決め、4週間に4日与えることも可

・振替:事前に休日を振り返ることができる

 代休:休日労働後に他の労働日を休日とする → この場合は休日勤務の割増賃金の支払い要。

選択肢1. 使用者は、労働時間が連続8時間を超える場合においては少なくとも1時間の休憩時間を労働時間の途中に与えなければならず、労働時間が連続12時間を超える場合には少なくとも1時間30分の休憩時間を労働時間の途中に与えなければならない。

誤り。8時間超で1時間の休憩で法基準はクリアします。実質長時間になると、もう少し休憩が必要ですが。。。

選択肢2. 使用者は、所定労働時間が5時間である労働者に1時間の時間外労働を行わせたときは、少なくとも45分の休憩時間を労働時間の途中に与えなければならない。

誤り。6時間以内になりますので、法定の休憩時間は不要となります。

選択肢3. 使用者は、労働者に対して、4週間を通じ4日以上の休日を与え、その4週間の起算日を就業規則その他これに準じるものにおいて明らかにしているときには、当該労働者に、毎週1回の休日を与えなくてもよい。

正しい。休日は原則1週間に1日の付与が必要ですが、例外として、4週間で4日付与すれば足ります。

選択肢4. 労働時間に該当するか否かは、労働者の行為が使用者の指揮命令下に置かれたものと評価することができるか否かにより客観的に定まるものではなく、労働契約、就業規則、労働協約等の定めのいかんにより決定されるべきものである。

誤り。客観的に定まるものです。

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