中小企業診断士の過去問
平成28年度(2016年)
企業経営理論 問35
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問題
中小企業診断士試験 第1次試験 企業経営理論 平成28年度(2016年) 問35 (訂正依頼・報告はこちら)
次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。
①マーケティング概念は、今日に至るまで複数の②段階を経て発展してきたとフィリップ・コトラーは指摘している。近年のマーケティングを取り巻く環境は、私たちが暮らす社会における問題解決が強く求められている点に特徴づけられる。③複雑化する世界における社会・経済的な適切さとは何か。環境面における望ましさとは何か。現代におけるマーケティング活動の実践においては、こうした点を事業のミッションやビジョン、価値の中核に据えることがますます重要になってきていると考えられている。
文中の下線部②に示す段階に関する記述として、最も適切なものはどれか。
①マーケティング概念は、今日に至るまで複数の②段階を経て発展してきたとフィリップ・コトラーは指摘している。近年のマーケティングを取り巻く環境は、私たちが暮らす社会における問題解決が強く求められている点に特徴づけられる。③複雑化する世界における社会・経済的な適切さとは何か。環境面における望ましさとは何か。現代におけるマーケティング活動の実践においては、こうした点を事業のミッションやビジョン、価値の中核に据えることがますます重要になってきていると考えられている。
文中の下線部②に示す段階に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- Marketing 1.0とも呼ばれる第1段階では、経済の高度化にともなって、多品種・小ロットを重視する柔軟な市場対応が重要視された。
- Marketing 1.0とも呼ばれる第1段階では、生産者の生産能力と需要を整合するために、市場指向の考え方が採用されるようになった。
- Marketing 2.0と呼ばれる第2段階では、情報技術の進展に後押しされる形での展開が見られ、より優れた製品をターゲット市場セグメントに投入することの重要性が高まった。
- Marketing 3.0とも呼ばれる第3段階では、デジタル技術によるオートメーションがマーケティング戦略策定における支配的なツールになることが強調されている。
- マーケティングは、国や地域、機関の境界線を超えて共通の段階を経て、発展してきている。
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この過去問の解説 (2件)
01
多品種・小ロットを重視されるのはMarketing 2.0の概念です。
項番2:不適切です。
Marketing 1.0の概念では、市場動向よりも製品を効率的に生産することが優先されます。
項番3:適切です。
記述の通りです。
項番4:不適切です。
Marketing 3.0の段階において、デジタル技術は重要なものではありますが、支配的なツールという考え方にはなっていません。
項番5:不適切です。
マーケティングは、共通の段階を経ての発展はしていません。各国情勢や文化などによって発展段階が異なります。
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02
正解は、「Marketing 2.0と呼ばれる第2段階では、情報技術の進展に後押しされる形での展開が見られ、より優れた製品をターゲット市場セグメントに投入することの重要性が高まった。」です。
【基礎知識】
マーケティング概念は変遷しています。コトラーの示した変遷は以下の通りです。
マーケティング1.0(1900~1960年代)
製品志向 大量生産
マーケティング2.0(1970 ~ 1980年半ば)
顧客志向 同じものではないものを求め始める
マーケティング3.0(1990 ~ 2000年代)
価値志向 ネット普及を背景に消費者間でも情報発信
マーケティング4.0(2010 ~ 2020年代)
自己実現 スマホ普及を背景に顧客の情報発信中心
マーケティング5.0(2020 ~ )
テクノロジー(AI、IOT、VRなど)と人間性両立
誤り。
マーケティング1.0 は製品志向です。製品の機能的価値を上げる製品管理に重点が置かれました。
多品種小ロットは消費者ニーズを満たす生産方式でMarketing 2.0に関する説明です。
誤り。マーケティング1.0 は製品志向のマーケティングです。
正しい。マーケティング2.0 では、1.0における大量生産、安価の概念から、消費者のニーズを満たすことに焦点が当てられました。
誤り。3.0はネット普及を背景とした時代ですが、支配的とまではいきません。
誤り。国、地域によりマーケティングの発展段階は異なります。「共通の段階を経て」という記載は誤りです。
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