中小企業診断士の過去問
平成28年度(2016年)
中小企業経営・中小企業政策 問6

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問題

中小企業診断士試験 第1次試験 中小企業経営・中小企業政策 平成28年度(2016年) 問6 (訂正依頼・報告はこちら)

財務省「法人企業統計年報」に基づき、業種別に法人企業である中小企業の労働生産性(2013年、中央値)を比較した場合、卸・小売業、建設業、サービス業、製造業のうち、最も高いものはどれか。ただし、企業規模区分は中小企業基本法に準ずるものとする。
  • 卸・小売業
  • 建設業
  • サービス業
  • 製造業

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この過去問の解説 (2件)

01

労働生産性は「付加価値額/労働力」で算出され、従業者一人当たりの付加価値額が労働生産性に当たります。機械化の進む労働投入量の小さい業種において労働生産性が高くなる傾向があり、労働生産性の高い業種から順に、製造業、建設業、卸・小売業、サービス業となります。

したがって、正答は4の製造業となります。

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02

中小企業の業種別労働生産性についての問題です。

基本的な知識として、小売業は労働集約的な業種であるため、労働生産性が低いということはご存じの方も多いと思います(卸売業とまとめられているため、迷うかも知れませんが)。労働集約的とは、業務の多くを人手に依存している(人間が介在する要素が多い)ことを意味します。従って、サービス業も典型的な労働集約的業種です。

「労働集約的」の対義語は「資本集約的」です。投資を行って、機械設備という資本を導入しています。資本集約的とは、業務の多くが機械化されていることを意味します。そのため、資本集約的な業種では人手を機械に置き換えている業務が多く、労働集約的な業種と比較して相対的に労働生産性が高くなる傾向にあります。

人間が業務を行うと、どうしても作業の速い人と遅い人とのバラツキが出ます。また、疲れによる作業の遅れも発生します。人間なので、体調が悪くて休む時もあります。機械化すれば、故障しない限り常に均一のスピードで作業を進めることが出来ます。従って、資本集約的であるほど労働生産性が高くなるのです。

本問では卸・小売業、建設業、サービス業、製造業の4業種が取り上げられていますが、この中で資本集約的な業種は製造業と建設業です。但し、2015年の中小企業白書によると製造業は建設業よりも労働生産性が約70万円ほど高いため、最も労働生産性が高いのは製造業になります。

選択肢1. 卸・小売業

誤りの選択肢です。

選択肢2. 建設業

誤りの選択肢です。

選択肢3. サービス業

誤りの選択肢です。

選択肢4. 製造業

正解の選択肢となります。

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