中小企業診断士の過去問
平成28年度(2016年)
中小企業経営・中小企業政策 問15

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問題

中小企業診断士試験 第1次試験 中小企業経営・中小企業政策 平成28年度(2016年) 問15 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。

中小企業にとって新たな販路の開拓は収益性の向上に向けて重要な経営課題となっている。
中小企業庁「市場開拓と新たな取り組みに関する調査(2014年12月)」に基づき、事業者が今まで自社の市場と認識していなかった新規市場と、事業者が現在自社の市場と認識している既存市場に大別して、業種別に販路開拓の取り組み状況を見た場合(複数回答)、業種によって取り組み状況に違いが見られる。例えば、( A )においては既存市場の販路開拓に取り組む回答企業割合が最も高いのに対し、( B )においては既存市場、新規市場のいずれも販路開拓の取り組みなしとする回答企業割合が最も高い。
次に販路開拓に取り組んだ結果として、売上目標の達成状況を見ると、既存市場の開拓においては約50%の企業が目標を達成しているものの、新規市場の開拓においては売上目標を達成している企業は約20%にとどまっている。同様に売上目標を達成できなかった理由を見ても(複数回答)、既存市場と新規市場の開拓では違いが見られる。中小企業が新たな販路開拓を進めるためには、こうした課題を克服していくことが求められている。

文中の空欄AとBに入る語句の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。
  • A:建設業    B:小売業
  • A:小売業    B:建設業
  • A:サービス業  B:製造業
  • A:製造業    B:サービス業

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この過去問の解説 (2件)

01

「市場開拓と新たな取り組みに関する調査(2014年12月)」において既存市場の販路開拓を最も重視していると回答した割合が多い業種は小売業で38.4%です。

一方で、既存市場、新規市場のいずれも販路開拓の取り組みなしとする回答企業割合が最も高いのは建設業であり、建設業界企業の52.5%を占めています。これは特定の企業や事業者との取引が多く、新たな市場開拓の必要性が低いからと考えられています。

したがって、正答は2となります。

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02

販路開拓への取り組みを業種別に分析する問題です。

販路開拓にどのように取り組んでいるのかを業種別に見た結果が、2015年中小企業白書の第2-1-26図にまとめられています。

既存市場の開拓に最も取り組んでいるのは小売業です。

新規市場、既存市場とも販路開拓に取り組んでいないのは建設業という結果になっています。

正しい選択肢の組み合わせは A:小売業 B:建設業 です。

選択肢1. A:建設業    B:小売業
  • A:小売業 B:建設業のため、本選択肢は不正解です。

選択肢2. A:小売業    B:建設業

本選択肢が正解です。

選択肢3. A:サービス業  B:製造業
  • A:小売業 B:建設業のため、本選択肢は不正解です。

選択肢4. A:製造業    B:サービス業
  • A:小売業 B:建設業のため、本選択肢は不正解です。

まとめ

新規市場開拓に熱心なのは製造業と卸売業であり、既存市場を重視しているのは小売業とサービス業ですがそれは地域需要指向型の企業が多いためと考えられています。

建設業は販路開拓に取り組んでいないのは、特定の企業との取り引きが主なため販路開拓を行う動機が弱いためとされています。

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