中小企業診断士の過去問
平成28年度(2016年)
中小企業経営・中小企業政策 問18

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問題

中小企業診断士試験 第1次試験 中小企業経営・中小企業政策 平成28年度(2016年) 問18 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。

地方圏における雇用確保や経済活性化を目的として、多くの自治体が製造業分野を主体とする企業誘致を積極的に進めている。しかしながら、経済産業省「工場立地動向調査」に基づき、1981年から2013年の期間について、製造業の工場立地件数と①雇用予定従業者数を見た場合、安定的に推移しているわけではない。地域経済の活性化には、中長期的な②産業構造の変化も適切に踏まえて取り組むことが重要である。

文中の下線部②について、経済産業省「工業統計」に基づき、従業者数で見た産業構成比(製造業中分類)の変化を1986年と2012年の時点で比較した場合の記述として、最も不適切なものはどれか。
なお、ここでは従業者数4名以上の事業所を対象としている。
  • 一般機械の構成割合は増加している。
  • 食料品の構成割合は増加している。
  • 繊維の構成割合は減少している。
  • 電気機械器具の構成割合は減少している。
  • 輸送用機械の構成割合は減少している。

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この過去問の解説 (2件)

01

グローバル化等の影響により工場が海外へ移転した繊維、電気機械器具の産業構成割合はそれぞれ11.0%から3.9%(繊維)、17.3%から14.0%(電気機械器具)へと減少しています。

一方で、国内需要の多くを国内生産で賄っている一般機械、食料品、輸送用機械の産業構成割合はそれぞれ12.2%から14.4%(一般機械)、11.0%から16.1%(食料品)、8.5%から12.7%(輸送用機械)と増加しています。

したがって、不適切な記述は5となります。

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02

従業者数で見た産業構成比(製造業中分類)の変化についての問題です。

2015年中小企業白書の第3-2-11図で1986年と2012年を比較した結果が確認できます。

各選択肢をそれぞれ解説します。

選択肢1. 一般機械の構成割合は増加している。

1986年は12.2%でしたが、2012年には14.4%に増加しているため、本選択肢は不正解です。

選択肢2. 食料品の構成割合は増加している。

1986年は11.0%でしたが、2012年には16.1%に増加しているため、本選択肢は不正解です。

選択肢3. 繊維の構成割合は減少している。

1986年は11.0%でしたが、2012年には3.9%に減少しているため、本選択肢は不正解です。

選択肢4. 電気機械器具の構成割合は減少している。

1986年は17.3%でしたが、2012年には14.0%に減少しているため、本選択肢は不正解です。

選択肢5. 輸送用機械の構成割合は減少している。

1986年は8.5%でしたが、2012年には12.7%増加しているため、本選択肢が正解です。

まとめ

繊維と電気機械器具で構成比が減少したのはグローバル化の影響によるものとされています。

対して、食料品や輸送用機械は国内需要の多くを国内生産で賄っているため、構成比が伸びたと分析されています。

参考になった数0