中小企業診断士の過去問
平成28年度(2016年)
中小企業経営・中小企業政策 問26
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問題
中小企業診断士試験 第1次試験 中小企業経営・中小企業政策 平成28年度(2016年) 問26 (訂正依頼・報告はこちら)
中小企業診断士のA氏は、飲食店を経営するB氏から「廃業や退職に備え、生活の安定や事業の再建を図るための資金をあらかじめ準備しておきたい」と相談を受けた。そこで、A氏はB氏に、いわば「経営者の退職金制度」である小規模企業共済制度を紹介することにした。
この制度に関する、A氏のB氏に対する説明として、最も適切なものはどれか。
この制度に関する、A氏のB氏に対する説明として、最も適切なものはどれか。
- 一括して受け取られる共済金は一時所得として取り扱われます。
- 勤労者退職金共済機構と退職金共済契約を結び、掛金を払うだけで、簡単に退職金制度を設けることができます。
- この制度の対象となるのは、1年以上継続して事業を行っている中小企業者です。
- その年に納付した掛金は全額所得控除できます。
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この過去問の解説 (2件)
01
2. 「勤労者退職金共済機構と退職金共済契約を結び」という記述が誤りとなります。小規模企業共済制度は中小企業基盤整備機構と契約を結ぶことによってなされます。勤労者退職金共済機構と結ぶ退職金制度は中小企業退職金共済制度であり、中小企業の従業員向けの退職金制度となります。
3. 小規模企業共済制度の加入資格には、事業継続期間による加入制限はありません。業種に応じた従業員数によって加入可能かが決まってきます。「建設業、製造業、運輸業、サービス業(宿泊業・娯楽業に限る)、不動産業、農業」の場合は従業員数20名以下、「商業(卸売業・小売業)、サービス業(宿泊業・娯楽業を除く)」の場合は従業員数5名以下の事業者が加入可能となります。
4. 正しい記述です。納付した掛金は全額所得控除され、節税対策にもなります。
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02
小規模企業共済制度についての基本的な事項に関する出題です。
各選択肢をそれぞれ見ていきます。
一時所得ではなく、一括して受け取られる共済金は退職所得として取り扱うため、本選択肢は不正解です。
契約を結ぶのは勤労者退職金共済機構ではなく、中小企業基盤整備機構であるため、本選択肢は不正解です。
対象となるのは、個人事業主やその経営に携わる共同経営者、会社等の役員、一定規模以下の企業組合、協業組合、農事組合法人の役員であるため、本選択肢は不正解です。
本選択肢が正解です。
小規模企業共済制度は出題頻度が高い傾向にあります。
本問で問われているような事項をまずはおさえておきましょう。
補足ですが、勤労者退職金共済機構と契約を結ぶのは、中小企業の従業員の退職金とされている中小企業退職金共済です。
中小企業退職金共済も出題されることが多いため、同様に学習しておきましょう。
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