中小企業診断士の過去問
平成29年度(2017年)
経済学・経済政策 問16

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問題

中小企業診断士試験 第1次試験 経済学・経済政策 平成29年度(2017年) 問16 (訂正依頼・報告はこちら)

下図には、総費用曲線が描かれている。生産が行われないときの費用は点Aで示されている。この図に関する記述として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
問題文の画像
  • AFを1とすると、BFが平均可変費用を表している。
  • 原点と点Cを結ぶ直線の傾きが限界費用を表している。
  • 産出量Q0における可変費用はFGに等しい。
  • 産出量Q1における固定費用は、Q0における固定費用にHIを加えたものである。
  • 点Cにおける総費用曲線の接線の傾きが平均費用を表している。

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この過去問の解説 (2件)

01

1:適切です。
Cは生産数がQ1の場合の総費用です。
Aは固定費であり、それより上は可変費用です。
平均可変費用=可変費用÷産出量であり、
AFが産出量=1であればFBは平均可変費用と言えます。

2:限界費用は総費用曲線に対して接線となるため誤りです。

3:FGは固定費なので誤りです。

4:固定費は不変であるため誤りです。

5:平均費用は原点とCを結んだ線であり誤りです。

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02

総費用曲線についての問題です。

総費用とは固定費用と可変費用を合計して求めることができます。

総費用曲線とは固定費用と可変費用を一つのグラフに図示したものです。

各選択肢をそれぞれ解説します。

選択肢1. AFを1とすると、BFが平均可変費用を表している。

平均可変費用の求め方は、総費用曲線から固定費用を差し引いて可変費用を計算し、それを産出量で割ります。式にすると以下のようになります。

平均可変費用 = 可変費用 ÷ 生産量

そのため本選択肢が正解です。

選択肢2. 原点と点Cを結ぶ直線の傾きが限界費用を表している。

原点と点Cを結んだ直線の傾きは、点Cでの平均費用であるため、本選択肢は不正解です。

選択肢3. 産出量Q0における可変費用はFGに等しい。

固定費用は産出量に関わらず一定であるため、本問のグラフではAHが該当します。

FGは固定費用になるため、本選択肢は不正解です。

選択肢4. 産出量Q1における固定費用は、Q0における固定費用にHIを加えたものである。

固定費用は産出量に関わらず一定であるため、本問のグラフではAHが該当します。

産出量Q1における固定費用は、HIであるため本選択肢は不正解です。

選択肢5. 点Cにおける総費用曲線の接線の傾きが平均費用を表している。

総費用曲線と接する線の傾きが表すのは、点Cの限界費用であるため、本選択肢は不正解です。

まとめ

可変費用には、生産量が少ない間は生産効率が上がらず、生産量が増大すると生産効率が上昇し、生産量が過大となると生産効率が悪くなる特性があります。

そのため、総費用曲線も逆S字型を描いています。

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