中小企業診断士の過去問
平成29年度(2017年)
経済学・経済政策 問23

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問題

中小企業診断士試験 第1次試験 経済学・経済政策 平成29年度(2017年) 問23 (訂正依頼・報告はこちら)

昨今、WTOを中心とする多国間交渉はうまくいかず、FTAのような比較的少数の国の間の交渉が増加している。
下図は、関税引き下げによって輸入品の価格がP0からP1に下落する場合を描いている。この図に関する説明として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
問題文の画像
  • 関税引き下げ後、国内の生産者余剰は、引き下げ前より三角形FGHの分だけ減少する。
  • 関税引き下げ後、消費者余剰は、関税引き下げ幅に輸入量CGを乗じた分だけ増加する。
  • 関税引き下げによる、国内の生産者から消費者への再分配効果は、四角形P0FGP1である。
  • 関税引き下げによる貿易創造効果は、四角形BCGFの部分である。

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この過去問の解説 (2件)

01

1:生産者余剰は供給曲線の左側が該当します。
よって減少分は□P0,F,G,P1であり、不適切です。

2:消費者余剰は需要曲線の左側が該当します。
よって増加分は□P0,B,C,P1であり、不適切です。

3:適切です。
再分配を生産者余剰が消費者余剰へ変化したと置き換えればわかりやすいです。

4:□B,C,G,Fのうち、□B,I,H,Fはもともと政府余剰としていた部分です。
よって貿易創造効果は△F,H,Gと△B,C,Iを合計した部分であり、不適切です。

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02

生産者余剰と消費者余剰に関する問題です。

選択肢1. 関税引き下げ後、国内の生産者余剰は、引き下げ前より三角形FGHの分だけ減少する。

不適切です。原点をOとすると、生産者余剰は関税の引き下げにより、三角形OP0Fから三角形OP1Gになりますので、四角形P0FGP1だけ減少します。

選択肢2. 関税引き下げ後、消費者余剰は、関税引き下げ幅に輸入量CGを乗じた分だけ増加する。

不適切です。消費者余剰は三角形ABP0から三角形ACP1となりますので、四角形P0BCP1だけ増加します。

選択肢3. 関税引き下げによる、国内の生産者から消費者への再分配効果は、四角形P0FGP1である。

適切です。

選択肢4. 関税引き下げによる貿易創造効果は、四角形BCGFの部分である。

不適切です。四角形BCGFのうち、四角形BIHFは政府の税収の減少分です。

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