中小企業診断士の過去問
平成29年度(2017年)
企業経営理論 問9

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問題

中小企業診断士試験 第1次試験 企業経営理論 平成29年度(2017年) 問9 (訂正依頼・報告はこちら)

成長をめざす中小企業にとって外部資金の獲得は欠かせない。中小企業への資金提供に関する記述として、最も不適切なものはどれか。
  • 中小企業へ投資する投資事業有限責任組合では、業務執行を伴わない組合員は、その出資額を限度として組合の債務を弁済する責任を負う。
  • 中小企業へ投資する投資事業有限責任組合では、組合の業務を執行する者は有限責任組合員である。
  • ベンチャーキャピタルは、株式を公開していない経営課題を抱える中小企業に対して、新株と引き換えに事業成長のための資金を潤沢に提供することを通じて中小企業の企業価値を高める。
  • ベンチャーキャピタルは、役員派遣や経営のモニタリングをすることによって、有望な中小企業に投資した資金を、新規株式公開やM&Aを通じて回収する可能性を高める。
  • ベンチャーキャピタルは、有望な中小企業に対して、本体や他のベンチャーキャピタルが運用するファンドを通じた投資と本体の自己資金を原資とした投資のスタイルで、中小企業の企業価値を高める。

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この過去問の解説 (2件)

01

中小企業の資金提供に関する問題です。投資事業有限責任組合とベンチャーキャピタルの区別が問われています。

各選択肢については、以下の通りです。

1→正しいです。投資事業組合では原則業務執行を伴わない組合員は無限責任ですが、投資事業有限責任組合の場合は「投資事業有限責任組合契約に関する法律」によって業務執行を伴わない組合員は有限責任となりその出資額を限度として組合の債務を弁済する責任を負います。

2→不適切です。投資事業有限責任組合は業務を執行する組合員は無限責任となります。

3→正しいです。ベンチャーキャピタルは投資により企業価値を高め資金を回収するものです。

4→正しいです。資金の回収はM&Aも含まれます。

5→正しいです。

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02

中小企業への資金提供に関する問題です。

選択肢1. 中小企業へ投資する投資事業有限責任組合では、業務執行を伴わない組合員は、その出資額を限度として組合の債務を弁済する責任を負う。

適切です。

選択肢2. 中小企業へ投資する投資事業有限責任組合では、組合の業務を執行する者は有限責任組合員である。

不適切です。投資事業有限責任組合では、組合の業務を執行する者は無限責任組合員です。

選択肢3. ベンチャーキャピタルは、株式を公開していない経営課題を抱える中小企業に対して、新株と引き換えに事業成長のための資金を潤沢に提供することを通じて中小企業の企業価値を高める。

適切です。ベンチャーキャピタルとは、未上場のベンチャー企業に出資して株式を取得し、将来的にその企業が株式を公開(上場)した際に株式を売却し、大きな値上がり益の獲得を目指す投資会社や投資ファンドのことです。よって、資金提供によって中小企業の企業価値を高めるというのは正しいです。

選択肢4. ベンチャーキャピタルは、役員派遣や経営のモニタリングをすることによって、有望な中小企業に投資した資金を、新規株式公開やM&Aを通じて回収する可能性を高める。

適切です。企業価値を高め、新規株式公開やM&Aにより投資した資金を回収します。

選択肢5. ベンチャーキャピタルは、有望な中小企業に対して、本体や他のベンチャーキャピタルが運用するファンドを通じた投資と本体の自己資金を原資とした投資のスタイルで、中小企業の企業価値を高める。

適切です。

参考になった数3