中小企業診断士の過去問
平成29年度(2017年)
運営管理 問4

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問題

中小企業診断士試験 第1次試験 運営管理 平成29年度(2017年) 問4 (訂正依頼・報告はこちら)

モジュール生産方式に関する記述として、最も不適切なものはどれか。
  • あらかじめ複数種類の部品を組み立てておき、注文を受けてからそれらの組み合わせによって多品種の最終製品を生産することが可能となる。
  • 外部のサプライヤーに対してモジュール単位で発注を行えば、サプライヤーの数を絞ることが可能となるため、管理の負担を軽減することが期待できる。
  • 組立工程で扱う部品点数が削減され、組立工程が短くなり注文を受けてから納品するまでのリードタイム短縮が期待できる。
  • 製造設備の使用日程・資材の使用予定などにオーダーを割り付け、顧客が要求する納期通りに生産する方式で、平準化生産など製造効率の良い生産が可能となる。

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この過去問の解説 (2件)

01

正解は4です。

モジュール生産方式に関する問題です。モジュールそのものと工程管理方式の両方の知識が問われています。

各選択肢については、以下の通りです。

1→モジュール生産方式について正しい記述です。これにより少ない工程で生産が可能となります。

2→モジュール生産方式について正しい記述です。個別に部品を注文するより、あらかじめ組み合わせたモジュールを発注すれば負担が減ります。

3→モジュール生産方式について正しい記述です。あらかじめ組み立てたモジュール部品を扱うのでリードタイムが期待できます。

4→本問中最も不適切です。記載の内容は生産座席予約方式に関するものです。工程管理方式の基本知識が無いと正否の判断がしにくい選択肢です。

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02

【基礎知識】

正解は「製造設備の使用日程・資材の使用予定などにオーダーを割り付け、顧客が要求する納期通りに生産する方式で、平準化生産など製造効率の良い生産が可能となる。」です。

モジュール生産方式とは、部品を機能単位や周辺の部品単位でくくり、その単位(モジュールといいます)で生産等を行い、最終製品をそのモジュールを組み立てることで作る生産方式です。

部品や機能の境目をなくし、一つのモジュールとすることで、重複等の無駄を省くことができるポイントになります。

これまで境界部位のトラブルは関連部門が調整しながら解消していましたが、モジュール化では1部門(1部品メーカー)で解消が可能です。

一方、最終製品を作るメーカーから見ると、モジュールの中身がブラックボックス化してしまうことが課題です。

選択肢1. あらかじめ複数種類の部品を組み立てておき、注文を受けてからそれらの組み合わせによって多品種の最終製品を生産することが可能となる。

正しい。

部品を一定の塊でモジュール化させることで効率的な生産が期待できます。

選択肢2. 外部のサプライヤーに対してモジュール単位で発注を行えば、サプライヤーの数を絞ることが可能となるため、管理の負担を軽減することが期待できる。

正しい。

これまでネジメーカー、ケースメーカーなど、それぞれ納品して組み立てていたものを一定の塊(モジュール)で納入するため、サプライヤーを絞ることができます。

選択肢3. 組立工程で扱う部品点数が削減され、組立工程が短くなり注文を受けてから納品するまでのリードタイム短縮が期待できる。

正しい。

組み立て工程の扱う部品数は減少します。また、その結果リードタイムが短縮します。

選択肢4. 製造設備の使用日程・資材の使用予定などにオーダーを割り付け、顧客が要求する納期通りに生産する方式で、平準化生産など製造効率の良い生産が可能となる。

誤り。

記載内容は生産座席予約方式のことです。注文を受けた営業が座席を予約するように商品を予約していきます。販売部門と製造部門間での情報連携がリアルタイムになり、工場は受注情報を把握し、営業部門は生産情報を把握することができるようになります。

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