中小企業診断士の過去問
平成29年度(2017年)
運営管理 問12

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問題

中小企業診断士試験 第1次試験 運営管理 平成29年度(2017年) 問12 (訂正依頼・報告はこちら)

在庫を評価するための尺度に関する記述として、最も適切なものはどれか。
  • 在庫回転率は、標準在庫量を使用実績量で除したものである。
  • 在庫月数は、月間使用量を平均在庫量で除したものである。
  • 品切れ率は、品切れ件数を受注件数で除したものである。
  • 納期遵守率は、納期遅延件数を受注件数で除したものである。

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この過去問の解説 (2件)

01

項番1:不適切です。
在庫回転率は、一定期間の所要量を平均在庫量で除したものです。

項番2:不適切です。
在庫月数は、平均在庫量を月間使用量で除して算出します。

項番3:適切です。
記述の通りです。

項番4:不適切です。
納期遵守率は、受注件数から納期遅延件数を差し引いた件数を受注件数で除して算出します。

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02

【基礎知識】

正解は「品切れ率は、品切れ件数を受注件数で除したものである。」です。

在庫は持ちすぎると商品の劣化やキャッシュが寝てしまうといった課題が発生します。また、過小在庫になると、販売機会の損失や納期が遅れたりするといった課題が発生します。

よって、持ちすぎず、持ち足らなさすぎずの適度な在庫を抱えることが重要であるため、その2つの側面(持ちすぎ、足りていない)から評価を行います。

〇持ちすぎ防止の尺度

・在庫回転率:一定期間に販売した分から在庫が何回転したかを測定します。金額の場合と個数の場合がありますが、両方とも、販売した個数または金額 ÷ 在庫している個数または金額 で求めることができます。

・在庫月数:「在庫高(月平均)÷売上高(年間)× 12」で表わされます。例えば在庫高が50、売上高が100の場合は6ヵ月となり、商品を在庫にしてから売り上げまでに半年かかっていることになります。当然短いほどいいということになります。

〇持ち足らなさ防止の尺度

・品切れ率:欠品率ともいい、店頭で品切れにより販売できなかった機会損失分を評価する指標です。

 欠品数or金額or顧客数 ÷ すべての販売数or金額or顧客数 × 100 (%)で表します。

・納期遵守率:顧客からの注文に対して納期通り納品した個数、金額の比率です。

納期遵守個数or金額or件数 ÷ 総販売個数or金額or件数 × 100 (%)で表します。

選択肢1. 在庫回転率は、標準在庫量を使用実績量で除したものである。

誤り。

割る方、割られる方が逆になっています。

選択肢2. 在庫月数は、月間使用量を平均在庫量で除したものである。

誤り。

平均在庫高を年間売上高で割ったものになります。

選択肢3. 品切れ率は、品切れ件数を受注件数で除したものである。

正しい。記載の通りです。

選択肢4. 納期遵守率は、納期遅延件数を受注件数で除したものである。

誤り。

“遵守”ですので、遅延した方ではなく、納期通りに販売した件数を受注件数で割ります。

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