中小企業診断士の過去問
平成29年度(2017年)
運営管理 問21

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問題

中小企業診断士試験 第1次試験 運営管理 平成29年度(2017年) 問21 (訂正依頼・報告はこちら)

生産現場で行われる改善施策に関する記述として、最も不適切なものはどれか。
  • 機械設備の稼働状況を可視化するために、「あんどん」を設置した。
  • 「シングル段取」の実現を目指して、内段取の一部を外段取に変更した。
  • 品種変更に伴う段取り替えの回数を抑制するために、製品の流れを「1個流し」に変更した。
  • 部品の組み付け忘れを防止するために、部品の供給棚に「ポカヨケ」の改善を施した。

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この過去問の解説 (2件)

01

項番1:適切です。
あんどんは機械設備の異常が出た際に、検知する仕組みです。それによって機械設備の稼働状況を可視化できます。

項番2:適切です。
シングル段取りとは機械の停止時間を10分未満とする内段取りのことを指します。内段取りを外段取り化する事で内段取り時間を短縮し機械稼働時間を短縮しシングル段取り実現を目指すことが可能です。

項番3:不適切です。
1個流しは製品を1個加工したらすぐに次工程に送り工程間に仕掛品を発生させないようにする手法です。段取り替えの回数を抑制することはできません。

項番4:適切です。
ポカヨケは所謂「うっかりミス」をなくすための仕組みです。設問のように部品の組付け忘れを防止するためなどに活用できます。

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02

【基礎知識】

解答は「品種変更に伴う段取り替えの回数を抑制するために、製品の流れを「1個流し」に変更した。」です。

生産現場の改善施策の知識を問う問題です。

特に段取り替え時間(製造機械の取り換えや工具取り換えにかかる時間)はムダな時間と位置付けられ、以下に削減していくかが重要になります。

代表的な段取替え時間の削減は外段取替え化になります。

選択肢1. 機械設備の稼働状況を可視化するために、「あんどん」を設置した。

正しい。

あんどんとは、異常発生や部品交換発生時にあんどんと呼ばれる掲示板のようなものがランプ等で知らせる仕組みです。設備の状況の見える化に使われます。

選択肢2. 「シングル段取」の実現を目指して、内段取の一部を外段取に変更した。

正しい。

シングル段取とは段取替えを1桁分(10分未満)で行うことです。内段取、外段取はラインを止めて段取替えを行うか、ラインを止めずに段取替えを行うかのことで、外段取化は段取替え時間の短縮に寄与します。

選択肢3. 品種変更に伴う段取り替えの回数を抑制するために、製品の流れを「1個流し」に変更した。

誤り。

1個流しはセル生産方式や多品種少量生産の時に行う製造方法で、段取替えとは関係ありません。

選択肢4. 部品の組み付け忘れを防止するために、部品の供給棚に「ポカヨケ」の改善を施した。

正しい。

ポカヨケとは工場などの製造ラインに設置される、作業ミスを物理的に防止する仕組みや装置のことです。

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