中小企業診断士の過去問
平成29年度(2017年)
中小企業経営・中小企業政策 問22

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問題

中小企業診断士試験 第1次試験 中小企業経営・中小企業政策 平成29年度(2017年) 問22 (訂正依頼・報告はこちら)

中小企業基本法に基づく、中小企業の範囲に含まれる企業として、最も適切なものはどれか。
  • 従業員数60人の飲食店(資本金6千万円)
  • 従業員数150人の飲食料品卸売業(資本金1億5千万円)
  • 従業員数200人の一般貨物自動車運送業(資本金2億円)
  • 従業員数500人の食料品製造業(資本金5億円)

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この過去問の解説 (2件)

01

正解は3です。

中小企業基本法に基づく中小企業の定義は下記の通りです。

<製造業その他(建築業、運送業を含む)> 

資本金の額又は出資の総額が3億円以下の会社又は常時使用する従業員の数が300人以下の会社及び個人

<卸売業>

資本金の額又は出資の総額が1億円以下の会社又は常時使用する従業員の数が100人以下の会社及び個人

<小売業(飲食店を含む)>

資本金の額又は出資の総額が5千万円以下の会社又は常時使用する従業員の数が50人以下の会社及び個人

<サービス業>

資本金の額又は出資の総額が5千万円以下の会社又は常時使用する従業員の数が100人以下の会社及び個人

上記定義のうち、資本金の額、従業員数どちらか一方の基準を満たせば中小企業として定義されます。

各選択肢の解説は次の通りです。

1→飲食店は小売業に分類されます。従業員60人、資本金6千万円は小売業における中小企業の範囲に含まれませんので誤りです。

2→飲食料品卸売業は卸売業に分類されます。従業員150人、資本金1億5千万円は卸売業における中小企業の範囲に含まれませんので誤りです。

3→一般貨物自動車運送業は運送業であり、製造業その他に分類されます。従業員数200人の一般貨物自動車運送業(資本金2億円)は製造業その他における中小企業の範囲に含まれますので、3が正解です。

4→食料品製造業は製造業その他に分類されます。従業員500人、資本金5億円は製造業その他における中小企業の範囲に含まれませんので誤りです。

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02

中小企業基本法に基づく中小企業に含まれる企業を回答する問題です。

中小企業の範囲をまとめると以下のようになります。

中小企業の範囲

製造業 資本金3億円以下 従業員数300人以下

卸売業 資本金1億円以下 従業員数100人以下

小売業 資本金5,000万円以下 従業員数50人以下

サービス業 資本金5,000万円以下 従業員数100人以下

資本金または従業員数のどちらかの条件を満たせば中小企業とされます。

上記のまとめを参考に各選択肢をみていきます。

選択肢1. 従業員数60人の飲食店(資本金6千万円)
  • 飲食店は小売業とみなします従業員数も資本金も中小企業の範囲を超えていて中小企業の範囲に含まれないため、本選択肢は不正解です。

選択肢2. 従業員数150人の飲食料品卸売業(資本金1億5千万円)

従業員数も資本金も中小企業の範囲を超えていて中小企業の範囲に含まれないため、本選択肢は不正解です。

選択肢3. 従業員数200人の一般貨物自動車運送業(資本金2億円)
  • 運送業は製造業と同様の基準で考えます。従業員数も資本金も中小企業の範囲内であるため、本選択肢が正解です。

選択肢4. 従業員数500人の食料品製造業(資本金5億円)
  • 従業員数も資本金も中小企業の範囲を超えていて中小企業の範囲に含まれないため、本選択肢は不正解です。

まとめ

中小企業の範囲、または小規模企業の範囲についての問題は例年出題されるため、正解できるように学習しておきましょう。

本問では問われていませんが、小規模企業の範囲をまとめると以下のようになります。

小規模企業の範囲

製造業その他 従業員数20人以下

商業・サービス業 従業員数5人以下

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