中小企業診断士の過去問
平成29年度(2017年)
中小企業経営・中小企業政策 問25
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問題
中小企業診断士試験 第1次試験 中小企業経営・中小企業政策 平成29年度(2017年) 問25 (訂正依頼・報告はこちら)
次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。
平成28年7月に中小企業等経営強化法が施行された。この法律では、主務大臣が事業分野ごとに生産性向上の方法などを示した指針を策定する。
中小企業・小規模事業者等が、この法律に基づき( A )を申請し、認定されることによって、( B )の軽減措置や各種金融支援を受けることができる。なお、( A )の申請時に提出する指標としては、原則として( C )が基本となる。
(設問)
文中の空欄Aに入る語句として、最も適切なものはどれか。
平成28年7月に中小企業等経営強化法が施行された。この法律では、主務大臣が事業分野ごとに生産性向上の方法などを示した指針を策定する。
中小企業・小規模事業者等が、この法律に基づき( A )を申請し、認定されることによって、( B )の軽減措置や各種金融支援を受けることができる。なお、( A )の申請時に提出する指標としては、原則として( C )が基本となる。
(設問)
文中の空欄Aに入る語句として、最も適切なものはどれか。
- 経営革新計画
- 経営力向上計画
- 事業継続計画
- 事業承継計画
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この過去問の解説 (2件)
01
正解は2です。
平成28年7月に施行された中小企業等経営強化法は、新たに設立された企業の事業活動並びに中小企業等の経営革新、経営力向上、先端設備等導入及び事業継続力強化の支援を行うことにより、中小企業等の経営強化を図り、国民経済の健全な発展を目的とする法律です。
中小企業・小規模事業者等が、この法律に基づき経営力向上計画を申請し、認定されることによって、(B)の軽減措置や各種金融支援を受けることができます。なお、経営力向上計画の申請時に提出する指標としては、原則として(C)が基本となります。
各選択肢の解説は次の通りです。
1→経営革新計画とは、中小企業が新しい事業活動に取り組み、経営の向上を目的として策定する中期的な経営計画書のことです。計画書が都道府県知事に承認されると様々な支援の対象となります。具体的には、政府系金融機関による低利融資制度、海外展開事業者への支援制度、特許関係料金減免制度等です。
試験本番では、(B)や(C)の選択肢も見てより適切な解答を行いますが、(A)の選択肢だけで判断する場合、①経営革新計画は「新事業活動」による経営の向上を示す計画である必要がありますが、問題文の内容ではその内容が記載されていないこと、②問題文に「承認」ではなく、「認定」とあることなどから、1は誤りとなります。
2→正解です。経営力向上計画は、人材育成、コスト管理のマネジメントの向上や設備投資等、事業者の経営力を向上させるための取組内容等を記載した事業計画のことです。経営革新計画と異なり、新事業に取り組む必要はなく、本業での計画となります。事業所管轄庁の認定を受けると、固定資産税の軽減や金融支援等の特例措置を受けることができます。問題文においては、最も適切な解答です。
3→事業継続計画とは、BCPとも呼ばれ、企業が災害や大火災、テロなどの緊急事態に遭遇した場合、事業資産の損害を最小限にとどめ、かつ中核となる事業の継続や早期復旧のために、平常時の活動や緊急時における事業継続のための方法や手段を定めた計画のことです。BCPを策定しておくことにより、顧客の信用を維持でき、企業評価の低下を防ぐことができます。遵守すべき法律としては、災害対策基本法、個人情報保護法、各種事業法などがあり、問題文にある「中小企業等経営強化法」に基づいているわけではないため、誤りです。
尚、2019年に中小企業等経営強化法の一部改正法として施行された「中小企業強靭化法」に基づく「事業継続力強化計画」というものもあります。合わせて覚えておきましょう。
4→事業承継計画とは、経営資源や経営リスク、後継者の有無など企業の現状を把握し、それを踏まえて中長期的な計画を立て、事業承継に向けた具体的な取組を計画したものです。中小企業等経営強化法に基づく計画ではないため、誤りです。
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02
中小企業等経営強化法の経営力向上支援についての出題です。
支援を受けたい企業が「経営力向上計画」を策定し、国へ申請をします。
その結果計画が認定されるとさまざまな支援が受けられることです。
本選択肢が正解です。
本選択肢は不正解です。
本選択肢は不正解です。
経営力向上計画は、設備投資、コスト管理のマネジメント、人材育成等、中小企業の経営力を向上させるための取り組みを記載したものであることが求められています。
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