中小企業診断士の過去問
平成30年度(2018年)
財務・会計 問3

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問題

中小企業診断士試験 第1次試験 財務・会計 平成30年度(2018年) 問3 (訂正依頼・報告はこちら)

当社は本店のほかに支店があり、本支店間の債権債務は支店勘定および本店勘定により処理している。当月は、本支店間で以下の資料に記載された取引が生じた。月末時点における本店の支店勘定の残高として、最も適切なものを下記から選べ。なお、月初の支店勘定および本店勘定の残高はゼロであり、月末における未達事項はないものとする。

【資 料】
(1)本店は支店の広告宣伝費30,000円を現金で支払った。
(2)支店は本店の買掛金70,000円を現金で支払った。
(3)本店は支店の売掛金15,000円を現金で回収した。
(4)本店は原価60,000円の商品を支店に送付した。
  • 貸方残高: 45,000円
  • 貸方残高:115,000円
  • 借方残高: 5,000円
  • 借方残高: 75,000円

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この過去問の解説 (2件)

01

3が適切です。

本店側の仕訳は下記のとおりです。
(1)本店は支店の広告宣伝費30,000円を現金で支払った。
支店 30,000/現金 30,000
(2)支店は本店の買掛金70,000円を現金で支払った。
買掛金 70,000/支店 70,000
(3)本店は支店の売掛金15,000円を現金で回収した。
現金 15,000/支店 15,000
(4)本店は原価60,000円の商品を支店に送付した。
支店 60,000/商品 60,000

本店の支店勘定の合計は
借 90,000/貸 85,000
となります。
その為、借方5,000の残高となります。

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02

本支店会計に関する問題です。

本支店会計とは、本店側に支店勘定、支店側に本店勘定を設けて、それぞれ本店と支店の帳簿を結びつけて処理する方法です。

支店勘定と本店勘定の残高は賃借反対で必ず一致する特徴を持っています。

資料の各項目を本店側と支店側で仕訳してみます。

(1)

本店側 (借方)支店 30,000 (貸方)現金 30,000

支店側 (借方)広告宣伝費 30,000 (貸方)本店 30,000

(2)

本店側 (借方)買掛金 70,000 (貸方)支店 70,000

支店側 (借方)本店 70,000 (貸方)現金 70,000

(3)

本店側 (借方)現金 15,000 (貸方)支店 15,000

支店側 (借方)本店 15,000 (貸方)売掛金 15,000

(4)

本店側 (借方)支店 60,000 (貸方)売上(支店への) 60,000

支店側 (借方)仕入(本店からの) 60,000 (貸方)本店 60,000

本店側の支店勘定

(借方合計) 30,000 + 60,000 = 90,000

(貸方合計) 70,000 + 15,000 = 85,000

90,000 - 85,000 = 5,000

月末時点の本店の支店勘定は 5,000(借方残高) と求めることができます。

選択肢1. 貸方残高: 45,000円
  • 5,000(借方残高)となるため、本選択肢は不正解です。

選択肢2. 貸方残高:115,000円

5,000(借方残高)となるため、本選択肢は不正解です。

選択肢3. 借方残高: 5,000円

本選択肢が正解です。

選択肢4. 借方残高: 75,000円

5,000(借方残高)となるため、本選択肢は不正解です。

まとめ

支店勘定と本店勘定の残高は賃借反対で必ず一致するため、確認のために支店勘定の月末の残高を計算します。

(借方合計) 70,000 + 15,000 = 85,000

(貸方合計) 30,000 + 60,000 = 90,000

85,000 - 90,000 = △5,000

5,000(貸方残高)となり賃借反対で一致しているため、計算結果は正しいことになります。

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