中小企業診断士の過去問
平成30年度(2018年)
企業経営理論 問34

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問題

中小企業診断士試験 第1次試験 企業経営理論 平成30年度(2018年) 問34 (訂正依頼・報告はこちら)

マーケティング概念に関する記述として、最も適切なものはどれか。
  • 近年では様々なソーシャルメディアが普及しており、とくにSNSを活用した顧客関係性の構築に基づくマーケティングのあり方は、ソーシャル・マーケティングと呼ばれている。
  • ソサイエタル・マーケティング・コンセプト(societal marketing concept)では、標的市場のニーズや欲求、利益を正しく判断し、消費者と社会の幸福を維持・向上させる方法をもって、顧客の要望に沿った満足を他社よりも効果的かつ効率的に提供することが営利企業の役割であるとしている。
  • マーケティングは営利企業の市場創造においてだけでなく、美術館や病院、NPOなどの非営利組織にも適用されているが、非営利組織のマーケティングにおいてはマーケティング・ミックスのうちの価格要素の持つ相対的重要性は低い。
  • マーケティング・ミックスの4つのPは買い手に影響を与えるために利用できるマーケティング・ツールを売り手側から見たものであるが、これらを買い手側から見ると4つのCとしてとらえることができる。4PsのPlaceに対応するものは、Customer cost、つまり顧客コストである。
  • マーケティング・ミックスは企業が設定した標的市場においてそのマーケティング目標を実現するための一貫したツールとしてとらえられるが、そのうちの販売促進の修正は、他のマーケティング・ミックス要素の修正と比べて長期間を要するものである。

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この過去問の解説 (2件)

01

正解は2です。

1→ソーシャルマーケティングとは、社会的問題の解決を目的とした企業の社会貢献活動などで顧客に対して実施されるマーケティング活動を指します。よって誤りです。

2→ソサイエタル・マーケティング・コンセプトは、伝統的なマーケティングを社会的価値といった新しい価値観で捉え直したもので、消費者・社会の幸福を維持・向上させる方法を取ることが正しいとされます。よって正解です。

3→非営利組織でも利用者に取っての料金等は重要な要素であり、価格要素の持つ重要性が相対的に低いとは言えません。よって誤りです。

4→売り手側からの4Pに対し、買い手側は4C(Customer Value、Cost to the Customer、Communication、Convenience)になることは正しいです。しかし、Placeに対応するのは、Convenience(利便性、入手容易性)となります。よって誤りです。

5→販売促進は他のマーケティング・ミックスと比べて、自社で意思決定をコントロールしやすいため、修正しやすいものと考えられます。よって比較的短期間で修正が可能と考えられます。よって誤りです。

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02

マーケティング概念に関する問題です。

選択肢1. 近年では様々なソーシャルメディアが普及しており、とくにSNSを活用した顧客関係性の構築に基づくマーケティングのあり方は、ソーシャル・マーケティングと呼ばれている。

不適切です。ソーシャルマーケティングとは、ビジネスにおけるマーケティングの考え方を社会全体の利益を追求するために適用し、問題の解決を図ることです。

選択肢2. ソサイエタル・マーケティング・コンセプト(societal marketing concept)では、標的市場のニーズや欲求、利益を正しく判断し、消費者と社会の幸福を維持・向上させる方法をもって、顧客の要望に沿った満足を他社よりも効果的かつ効率的に提供することが営利企業の役割であるとしている。

適切です。

選択肢3. マーケティングは営利企業の市場創造においてだけでなく、美術館や病院、NPOなどの非営利組織にも適用されているが、非営利組織のマーケティングにおいてはマーケティング・ミックスのうちの価格要素の持つ相対的重要性は低い。

不適切です。非営利組織においても価格は重要な要素となりますので、重要性が相対的に低いとは言えません。

選択肢4. マーケティング・ミックスの4つのPは買い手に影響を与えるために利用できるマーケティング・ツールを売り手側から見たものであるが、これらを買い手側から見ると4つのCとしてとらえることができる。4PsのPlaceに対応するものは、Customer cost、つまり顧客コストである。

不適切です。

4P price, place, product, promotion は

4C cost, communication, customer value, convenience に対応しています。

選択肢5. マーケティング・ミックスは企業が設定した標的市場においてそのマーケティング目標を実現するための一貫したツールとしてとらえられるが、そのうちの販売促進の修正は、他のマーケティング・ミックス要素の修正と比べて長期間を要するものである。

不適切です。4Pのうちプロモーションは自社内で対応可能で、その商品の販売方針の意思決定のみで対応できるため、他のマーケティングミックス と比べて時間がかかるとは言えません。

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