中小企業診断士の過去問
平成30年度(2018年)
運営管理 問29

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

中小企業診断士試験 第1次試験 運営管理 平成30年度(2018年) 問29 (訂正依頼・報告はこちら)

小売店の品揃えの方針に関する記述として、最も適切なものの組み合わせを下記から選べ。

a  売れ筋商品を中心に品揃え商品数を絞り込むと、店全体の在庫回転率を高めやすい。
b  同じ商品カテゴリーの中で多数のメーカーの商品を品揃えすると、品揃えの総合化になる。
c  競合店にない独自商品を品揃えすれば、品揃え商品数を増やさなくても差別化ができる。
d  品揃えを専門化するためには、売れ筋商品に品揃え商品数を絞り込むことが重要である。
  • a と b
  • a と c
  • b と c
  • b と d
  • c と d

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (2件)

01

正解は2です

aの在庫回転率とは、一定期間において在庫が何回入れ替わっているかを示す指標であり、一定期間の所要量÷平均在庫量で計算されます。在庫回転率が高いと商品がよく売れ、効率が良いです。低いと売れ残りの発生により効率が悪いです。売れ筋商品は在庫回転が良いため、絞り込むと店全体の在庫回転率の高めやすいと考えられます。よって正しいです。

bの品揃えの総合化とは、販売する商品カテゴリーの数を増やすことによって品揃えの幅を広げることをいいます。同じカテゴリーの商品を品揃えすることは奥行きを深くすることであり、品揃えの総合化ではありません。よって誤りです。

cの競合店にない独自商品の品揃えは差別化につながります。よって正しいです。

dの品揃えの専門化は、商品カテゴリーを絞り、その中の品目の数を増やすことで品揃えの奥行きを深くすることを指します。よって誤りです。

1→bは誤りです。

2→上記よりaとcは正しいです。よって正解です。

3→bは誤りです。

4→bとdは誤りです。

5→dは誤りです。

参考になった数3

02

【基礎知識】

小売店の品揃えの問題です。

基本品揃えは商品ラインと商品アイテムの組み合わせである商品ミックスで決まります。

 商品ミックス=商品ライン×商品アイテム

商品ラインとは、近しい商品の集まりになります。例えば飲料であれば、お茶、スポーツドリンク、炭酸といったものになります。この種類の多さを商品の幅と言います。

商品アイテムはお茶の中でも爽健美茶、おーいお茶などの商品の違いになります。

商品ミックスは広ければ広いほど他店舗との差別化や集客力を高める一方で店舗面積には制限がありますので、自店舗の戦略、ポリシー、ターゲット顧客に応じて商品ミックスを組み上げていきます。これを商品計画と言います。

商品ラインを広げていくと、総合的な商品展開となり、アイテムを増やしていくと、専門的な商品展開となっていきます。どちらも商品ミックスの拡大になりますが、集客力が高まる一方で在庫も増えていくため、商品ミックスの拡大と絞り込みの最適点を探していく必要があります。

各選択肢を見ると

a 品揃え商品数の絞り込みは集客力が落ちますが、需要が読みやすくなり、在庫を改善する効果があります。正しい。

b 商品のカテゴリーが同じであれば、アイテムが増えますが、ラインが増加しないため、総合化とはなりません。誤り。

c 差別化をするためには商品ミックスを増やしてより総合化していくか、逆に絞り込んで専門化していく2つの方法があります。この選択肢では独自性の強いアイテムを増やして専門化し、差別化を図る方法です。正しい。

d 売れ筋に絞り込むとお客様から見ると商品の選択肢が絞り込まれていきます。例えばパソコンを購入しに行って、限られたメーターのものしかない状況になりますので、専門化にはなりません。誤り。

選択肢1. a と b

上記説明より、不適切です。

選択肢2. a と c

正解です。

選択肢3. b と c

上記説明より、不適切です。

選択肢4. b と d

上記説明より、不適切です。

選択肢5. c と d

上記説明より、不適切です。

参考になった数1