中小企業診断士の過去問
平成30年度(2018年)
経営法務 問5
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問題
中小企業診断士試験 第1次試験 経営法務 平成30年度(2018年) 問5 (訂正依頼・報告はこちら)
株価の算定方法に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- ゴードン・モデル方式では、比較の対象として適切な会社を選定することが難しい。
- 時価純資産額方式では、支配株主が不当に剰余金の配当額を抑えていると、株価が不当に低く評価されてしまう。
- 実際配当還元方式では、保有する資産の価値は低いが稼ぐ力を高く有している会社の株価が不当に低く評価されてしまう。
- ディスカウント・キャッシュ・フロー法では、将来の業績を予測する必要があるが、それを正確に予測するのが難しい。
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この過去問の解説 (2件)
01
株価の算定方法に関する問題です。
各選択肢については、以下の通りです。
1→ゴードンモデルは配当還元方式から算定する方法です。比較の対象として適切な会社を選定するのが難しいのは類似会社比準方式です。
2→時価純資産方式は成長性が考慮されないデメリットがあります。支配株主が不当に剰余金の配当額を抑えていると、株価が不当に低く評価されてしまうのは実際配当還元方式です。
3→実際配当還元方式では、支配株主が不当に剰余金の配当額を抑えていると、株価が不当に低く評価されてしまうデメリットがあります。保有する資産の価値は低いが稼ぐ力を高く有している会社の株価が不当に低く評価されてしまうのは純資産価格方式に関するデメリットです。
4→最も適切です。ディスカウント・キャッシュ・フロー法では、将来の業績を予測から入ります。よって正確に予測するのが難しいデメリットがあります。
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02
【基礎知識】
株価の算定方法は主に以下の3つのアプローチがあります。
① インカムアプローチ:将来期待できる収益をベースに算定(DCF法、収益還元法、配当還元法など)
② マーケットアプローチ:類似企業等の株価から算定(類似会社比較法など)
③ ネットアセットアプローチ:企業の純資産をベースに算定(時価純資産法など)
それぞれメリット、デメリットがありますので、ご確認ください。
ゴードン・モデルとは配当還元法のことです。配当をベースに株価を算定するため、他社と比較しやすい。誤り。
時価純資産額方式では配当は関係なく、純資産が関係する。誤り。配当還元法では配当額が関係するため、記載の通りになる。
配当還元方式では配当額をベースに算定する。資産額を見るわけではないので、記載のようなことは起きない。誤り。
DCF法はインカムアプローチの一つ。業績の予測が困難。正しい。
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