中小企業診断士の過去問
令和元年度(2019年)
企業経営理論 問16

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問題

中小企業診断士試験 第1次試験 企業経営理論 令和元年度(2019年) 問16 (訂正依頼・報告はこちら)

コンフリクトは、意思決定の標準メカニズムの機能不全を意味する。組織における部門間コンフリクトの原因、それへの対応に関する記述として、最も適切なものはどれか。
  • 組織内のスラックが豊富に存在すると、部門間の目標の独立性が減少し、部門間コンフリクトが発生しやすくなる。
  • 組織内の部門間コンフリクトは、共同意思決定の必要性が高ければ高いほど、また予算など限られた資源への依存度が大きければ大きいほど、発生する可能性が高まる。
  • 命令の一元性が確保されていると、部門間の目標や知覚の分化が進むため、部門間コンフリクトが起きる可能性は低下する。
  • 目標が共有されている部門間でコンフリクトが生じた場合、その基準を満たす解決策を探索するために、政治的工作やバーゲニングが使用される可能性が高くなる。

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この過去問の解説 (2件)

01

項番1:不適切です。
組織内のスラックが豊富に存在する場合、部門間の目標の独立性が減少するとは言えません。また、組織内スラックが多い場合は、部門間コンフリクトは発生しにくくなります。

項番2:適切です。
記述の通りです。

項番3:不適切です。
命令の一元性が確保されていると、部門間の目標や知覚の統合が進むため、部門間コンフリクトが起きる可能性は低下します。

項番4:不適切です。
目標が共有されている部門間でコンフリクトが生じた場合、政治的工作やバーゲニングよりも、むしろ協力が使用される可能性が高くなります。

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02

「コンフリクトは、意思決定の標準メカニズムの機能不全を意味する。」と問題文にありますが、分かりにくいので「衝突」「対立」と覚えていれば十分です。

回りくどい、分かりにくい日本語が多用されるのが、この科目の特徴です。

選択肢1. 組織内のスラックが豊富に存在すると、部門間の目標の独立性が減少し、部門間コンフリクトが発生しやすくなる。

組織内のスラック」とは、余力のことです。具体的には人員や運転資金といったものです。

スラックが豊富に存在するわけなので、部門間の目標の独立性が増加し、部門間コンフリクトが発生しにくくなります。

誰かが急に病欠で休んでも、代わりの人員がいればカバーできます。ギリギリの人数で日々業務を回していると、誰か1人休んだだけでも各自の負担が増すことはイメージできると思います。

選択肢2. 組織内の部門間コンフリクトは、共同意思決定の必要性が高ければ高いほど、また予算など限られた資源への依存度が大きければ大きいほど、発生する可能性が高まる。

正解の選択肢となります。

選択肢3. 命令の一元性が確保されていると、部門間の目標や知覚の分化が進むため、部門間コンフリクトが起きる可能性は低下する。

命令の一元性が確保されているため、部門間の目標や知覚の統合が加速します。したがって、部門間コンフリクトが起きる可能性は低下します。

選択肢4. 目標が共有されている部門間でコンフリクトが生じた場合、その基準を満たす解決策を探索するために、政治的工作やバーゲニングが使用される可能性が高くなる。

政治的工作やバーゲニングが使用される可能性が高くなるのは、目標が共有されていない場合にコンフリクトが生じた場合です。いわゆる社内政治などで、自分達の派閥の意向を通そうというような場合が考えられます。

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