問題
製品開発を効果的に行うために、多くの場合、企業担当者は①製品開発プロセスを段階的に管理・実行している。それぞれの段階において、②調査や実験を行い、③それぞれの分析結果に基づき意思決定を繰り返すことで、新製品の成功確率を高めるよう努めている。
文中の下線部①に関する記述として、最も適切なものはどれか。
製品開発プロセスに関する問題です。
取捨選択は十分に時間をかけて慎重に行うべきではありません。取捨選択に時間がかかると競合他社に遅れを取る可能性があり、また、不要なアイデアを存続させてしまうリスクもあります。
アイデアの絞り込み段階であるため、明確な基準を設けて消費者に受容される可能性の高いアイデアのみをスピート感を持って次の開発段階へ進めるべきです。
実験用仮設店舗を用いて消費者の反応を確認してから、実際の市場環境で十分な時間や予算を投入して製品やマーケティング施策をテストするべきです。
消費者の反応を検証した結果を製品やマーケティング施策に盛り込むことで、実際の市場環境でより消費者の反応に近いアクションを取りやすくなります。
正解の選択肢となります。
開発中の製品が空白領域に位置づけられるということは、消費者自身がまだ気付いていない未開拓の市場が存在する可能性があります。または、本当に存在しない可能性もあります。(空白領域なので、市場の有無は誰にも分からない状態です)
プロトタイピングは製品アイデアを具体的な製品属性に落とし込む作業であることは正しいですが、技術担当者に全権が委ねられるわけではありません。
技術担当者に全権を委ねてしまうと、彼らの作りたい製品や作りやすい製品が出来上がる可能性が高いです。また、ユーザーの使い勝手や外観などのデザイン、カラーリングといった観点を技術担当者が考慮するかどうかは分かりません。そのため、営業、マーケティング、開発といった様々な分野の担当者の意見も製品属性に落とし込まれる必要があります。
市場規模を推定しないことが、製品開発の実現に投じる費用を誤って算定することにつながる可能性があります。
本選択肢では、「不要である」という怪しい100%断定表現が用いられています。本選択肢を読んで判断する前に、この「不要である」が出てきた時点で不適切であるという嗅覚を働かせたいところです。