中小企業診断士の過去問
令和元年度(2019年)
運営管理 問24

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

中小企業診断士試験 第1次試験 運営管理 令和元年度(2019年) 問24 (訂正依頼・報告はこちら)

都市計画法および建築基準法で定められている用途地域と建築物について、床面積が 2,000 m2 のスーパーマーケットを建築できる用途地域の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。
  • 工業専用地域と商業地域
  • 第一種住居地域と商業地域
  • 第一種住居地域と第二種中高層住居専用地域
  • 第二種中高層住居専用地域と近隣商業地域
  • 第二種低層住居専用地域と準工業地域

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (2件)

01

正解は2です。

「都市計画法」は、都市計画の内容とその決定手続、都市計画による規制、都市計画による都市整備事業の実施などに関する事項を定めています。本問はその中の建築基準法で定められる用途地域と建築物に関する問題です。
床面積が2,000 ㎡ のスーパーマーケットを建築できる用途地域は、第一種住居地域、第二種住居地域、準住居地域、近隣商業地域、商業地域、準工業地域、工業地域です。

1→工業専用地域は物販店や飲食店の建築ができません。よって誤りです。

2→第一種住居地域は3000㎡以下、商業地域は制限なしのため、床面積2,000 ㎡ のスーパーマーケットを建築できます。よって正解です。

3→第一種住居地域は3000㎡以下、第二種中高層住居専用地域は1500㎡以下です。第二種中高層住居専用地域には建築できません。よって誤りです。

4→近隣商業地域は制限なしですが、第二種中高層住居専用地域は1500㎡以下です。第二種中高層住居専用地域には建築できません。よって誤りです。

5→準工業地域は制限なしですが、第二種低層住居専用地域は150㎡以下です。第二種低層住居専用地域には建築できません。よって誤りです。

参考になった数11

02

【基礎知識】

都市を秩序のある、計画的な発展をさせるため、都市計画法では用途地域を定めて、エリアごとに土地の用途を定めています。

土地は大きく以下の3つに分かれます。

・ 都市計画地域:人が多く、計画的に発展させていく土地。都市計画法で定められている。→用途地域あり

・ 準都市計画区域:人は少ないが、今後都市へと発展が想定される土地で、都市計画法にて定め、乱開発を防止している。→用途地域あり

・ 都市計画区域外:人が少なく、都市的な利用がされていない区域。上2つ以外。→用途地域なし

更に都市計画区域は市街化区域(計画的に都市化。住宅や事業、商業、インフラなどを優先的に整備していく)と市街化調整区域(都市化よりも農地や緑地の保存を優先)に分かれます。市街化調整区域は開発行為等が制限されており、用途地域は定められていません。市街化区域に用途地域が定められています。

用途地域は13の地域に分かれています。そして、その用途地域ごとに建築可能な建物用途が定められており、本問は、この知識を問うものです。少し補足しますと、13の地域に分かれますが、大きく3つに分類されます。住宅を中心とした住居系、商業を中心とした商業系、工場等を中心とした工業系です。

設問の2000m2のスーパーマーケットは当然商業地域は可能なことはお判りいただけると思います。住居系と工業系がどこまで認められるかの理解がポイントになります。

工業系は準工業、工業、工業専用の3地域あり、飲食や販売を行う店舗については工業専用は不可と覚えてください。準工業は可、工業は10,000m2を超えるような大規模でなければ可となります。

次に住居系ですが、一種低層は基本不可、二種低層、一種中高層、二種中高層、一種住居、二種住居の順に住居メインから少しずつ縛りが弱くなります。一種住居、二種住居については一種は3000m2以上、二種は10,000m2以上は不可ですが、他は可となります。

選択肢1. 工業専用地域と商業地域

工業専用が入っているため誤り。

選択肢2. 第一種住居地域と商業地域

基礎知識をご参照ください。正しい。

選択肢3. 第一種住居地域と第二種中高層住居専用地域

第二種中高層は制限あり(2階までなど)で1500m2まで可のため、誤り

選択肢4. 第二種中高層住居専用地域と近隣商業地域

第二種中高層があるため、誤り

選択肢5. 第二種低層住居専用地域と準工業地域

第二種低層は第二種中高層よりさらに縛りがきついため、誤り

参考になった数5