中小企業診断士 過去問
令和元年度(2019年)
問135 (運営管理 問44)

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問題

中小企業診断士試験 令和元年度(2019年) 問135(運営管理 問44) (訂正依頼・報告はこちら)

以下のような ID−POS データがあるとき、データ項目中の顧客ID、年、性別、購買金額の項目の変数を「名義尺度」「順序尺度」「間隔尺度」「比例尺度」の 4 つの尺度水準のいずれかに分類したい。
このとき、その組み合わせとして、最も適切なものを選択肢の中から選べ。
問題文の画像
  • 顧客ID−名義尺度  年−間隔尺度  性別−名義尺度  購買金額−比例尺度
  • 顧客ID−名義尺度  年−間隔尺度  性別−順序尺度  購買金額−比例尺度
  • 顧客ID−名義尺度  年−比例尺度  性別−名義尺度  購買金額−順序尺度
  • 顧客ID−間隔尺度  年−比例尺度  性別−名義尺度  購買金額−順序尺度
  • 顧客ID−間隔尺度  年−比例尺度  性別−順序尺度  購買金額−比例尺度

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は1です。

尺度水準とは、対象データをその性質によって分類するもので、名義尺度、順序尺度、間隔尺度、比例尺度の4つが代表的です。

名義尺度:同じ値か異なる値かのみを見る尺度。(例)顧客ID、商品、性別
順序尺度:名義尺度に加え大小関係に意味をもつ尺度。
間隔尺度:名義尺度、順序尺度に加え、値の間隔(差)に意味をもつ尺度。(例)年月日
比例尺度:上記3つの尺度に加え、0に意味がある尺度。(例)購買金額など

上記より、顧客IDは「名義尺度」、年は「間隔尺度」、性別は「名義尺度」、購買金額は「比例尺度」となります。

1→上記より、正解です。

2→上記より、誤りです。

3→上記より、誤りです。

4→上記より、誤りです。

5→上記より、誤りです。

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02

【基礎知識】

尺度水準とは、データをその特徴に応じて分類したものです。

大きく4つの尺度があります。統計的にはこの分類により、分析の仕方や使う手法が異なるため、マーケティング等では重要な分類ということになります。

名義尺度:データを区別するためにつける尺度。1男性、2女性など。数値には意味はありませんので、計算などはできません。

順序尺度:データの大きさには意味はあるが、その間隔は一定でないものです。例えば1位、2位、3位などです。テスト結果であれば、1位と2位の差異が2位と3位の得点差と一致していません。

間隔尺度:データの大小とその間隔に意味のあるデータです。例えば、温度などです。30度と29度、10度と9度は同じ差があります。

比例尺度:データの大小とその間隔に意味のあるデータです。ここまでは間隔尺度と同じですが、大きな違いは0が何を表すかという点です。間隔尺度では、0度は温度がないということではなく、0度という温度でしたが、比例尺度では0がないことを示します。例えば長さです。10㎝にも意味はありますし、0㎝はないことになります。

【選択肢評価】

顧客IDは数値に全く意味はなく、順番にも意味はないため、名義尺度になります。年は間隔一定ですが、0年はただ0年というだけで意味はありませんので間隔尺度になります。性別も名義尺度になります。

購買金額は0円に意味がありますので、比例尺度になります。

選択肢1. 顧客ID−名義尺度  年−間隔尺度  性別−名義尺度  購買金額−比例尺度

正解です。

選択肢2. 顧客ID−名義尺度  年−間隔尺度  性別−順序尺度  購買金額−比例尺度

上記説明より、不適切です。

選択肢3. 顧客ID−名義尺度  年−比例尺度  性別−名義尺度  購買金額−順序尺度

上記説明より、不適切です。

選択肢4. 顧客ID−間隔尺度  年−比例尺度  性別−名義尺度  購買金額−順序尺度

上記説明より、不適切です。

選択肢5. 顧客ID−間隔尺度  年−比例尺度  性別−順序尺度  購買金額−比例尺度

上記説明より、不適切です。

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03

尺度水準に関する問題です。

 

尺度水準については、下記サイトを参照ください。

「データ・スタート:データと変数の尺度」(https://www.stat.go.jp/dstart/point/seminar/02/3-1.html

 

以下では、尺度水準が分からない、知識がない(という方が多いと思いますが)という前提で試験に臨んだと仮定して解説します。

 

・顧客ID

顧客を分類するためのコードのため、「間隔尺度」ではなさそうだと考えられます。

 

・年

POSデータの購入時刻で用いられており、「比例尺度」ではなさそうだと考えられます。

 

・性別

男女の違いを意味するため、「名義尺度」と判断できそうです。

 

・購買金額

数値なので、比例尺度」と判断できそうです。(「順序尺度」は1番2番3番…という順番を決めるための尺度であり、数値データではない)

選択肢1. 顧客ID−名義尺度  年−間隔尺度  性別−名義尺度  購買金額−比例尺度

冒頭の解説より、最も適切な組み合わせは「顧客ID−名義尺度 年−間隔尺度 性別−名義尺度 購買金額−比例尺度」であるため正解の選択肢となります。

選択肢2. 顧客ID−名義尺度  年−間隔尺度  性別−順序尺度  購買金額−比例尺度

冒頭の解説より、最も適切な組み合わせは「顧客ID−名義尺度 年−間隔尺度 性別−名義尺度 購買金額−比例尺度」であるため不適切な選択肢です。

選択肢3. 顧客ID−名義尺度  年−比例尺度  性別−名義尺度  購買金額−順序尺度

冒頭の解説より、最も適切な組み合わせは「顧客ID−名義尺度 年−間隔尺度 性別−名義尺度 購買金額−比例尺度」であるため不適切な選択肢です。

選択肢4. 顧客ID−間隔尺度  年−比例尺度  性別−名義尺度  購買金額−順序尺度

冒頭の解説より、最も適切な組み合わせは「顧客ID−名義尺度 年−間隔尺度 性別−名義尺度 購買金額−比例尺度」であるため不適切な選択肢です。

選択肢5. 顧客ID−間隔尺度  年−比例尺度  性別−順序尺度  購買金額−比例尺度

冒頭の解説より、最も適切な組み合わせは「顧客ID−名義尺度 年−間隔尺度 性別−名義尺度 購買金額−比例尺度」であるため不適切な選択肢です。

まとめ

【補足】

 

他の問題の解説でも消去法について述べていますが、問題についての知識がない場合は、幾ら考えても分かりません。(知らないものをウンウン悩んだところで、試験時間中に急に分かるようになる訳ではありません)

 

知識がない→分からない→混乱する、焦るのではなく、部分的にでも対応できそうな所を見つけて「この選択肢ではない」という視点で選択肢を絞り込んでいく解き方に切り替えていくしかありません。

 

不正行為さえしなければ、消去法であろうと正解できれば良いのです。過去問題で学習する際には、時間の使い方や発想の切り替え方について意識していただければ、本番でも柔軟な対応がしやすくなると思います。

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