中小企業診断士の過去問
令和元年度(2019年)
経営法務 問19
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問題
中小企業診断士試験 第1次試験 経営法務 令和元年度(2019年) 問19 (訂正依頼・報告はこちら)
中小企業診断士であるあなたと株式会社Xの代表取締役甲氏との間の以下の会話を読んで、下記の設問に答えよ。
甲氏 :「弊社は、現在、自社ブランド製品について、外国の販売業者と取引を開始しようと考えています。先方から届いた契約書案を検討しているのですが、以下の規定について教えてください。
Title & Risk
Risk of loss of the Products sold by Seller under this Agreement shall pass to Purchaser upon Purchaser’s acceptance of delivery of the same at the Designated Delivery Site,and title of the Products shall pass to Purchaser only upon full payment therefor.」
あなた:「この規定は、危険負担と所有権の移転に関する条項です。このうち、( A )については、( B )に移転するものと定められています。また、( C )については、( D )に移転するものと定められています。なお、( C )については、貿易取引条件の解釈の誤解や行き違いを回避する目的で、国際商業会議所が制定したインコタームズという規則がありますので、それによることも考えられます。」
会話の中の下線部に関連して制定された「海上および内陸水路輸送のための規則」のうち、CIFの説明として、最も適切なものはどれか。
甲氏 :「弊社は、現在、自社ブランド製品について、外国の販売業者と取引を開始しようと考えています。先方から届いた契約書案を検討しているのですが、以下の規定について教えてください。
Title & Risk
Risk of loss of the Products sold by Seller under this Agreement shall pass to Purchaser upon Purchaser’s acceptance of delivery of the same at the Designated Delivery Site,and title of the Products shall pass to Purchaser only upon full payment therefor.」
あなた:「この規定は、危険負担と所有権の移転に関する条項です。このうち、( A )については、( B )に移転するものと定められています。また、( C )については、( D )に移転するものと定められています。なお、( C )については、貿易取引条件の解釈の誤解や行き違いを回避する目的で、国際商業会議所が制定したインコタームズという規則がありますので、それによることも考えられます。」
会話の中の下線部に関連して制定された「海上および内陸水路輸送のための規則」のうち、CIFの説明として、最も適切なものはどれか。
- 運賃込み
- 運賃保険料込み
- 船側渡し
- 本船渡し
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この過去問の解説 (2件)
01
正解は2です。
インコタームズとは、貿易取引に関する国際規則で、アルファベット3文字で記号化された11種類の規則から構成されます。
これらの規則は、7種類の「あらゆる輸送形態に適した規則」と、4種類の「海上および内陸水路輸送のための規則」に大別されます。
本設問の選択肢は、すべて「海上および内陸水路輸送のための規則」に分類されるものになります。
各選択肢については、以下のとおりです。
1→CFR(Cost and Freight)のことです。輸出港で本船に荷物を積み込み、輸入港まで運送するまでが売主の負担となり、それ以降は買主の負担となります。
2→適切です。CIF(Cost, Insurance and Freight)のことです。輸出港で本船に荷物を積み込み、輸入港まで運送(保険料含む)するまでが売主の負担となり、それ以降は買主の負担となります。
3→FAS(Free Alongside Ship)のことです。輸出港で本船の横に荷物を着けるまでが売主の負担となり、それ以降は買主の負担となります。
4→FOB(Free On Board)のことです。輸出港で本船に荷物を積み込むまでが売主の負担となり、それ以降は買主の負担となります。
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02
【基礎知識】
インコタームズでは以下の13種類があります。
すべて覚える必要はありませんが、眺めて頭の片隅に置いておいてください。
基本はリスク負担をどこで切り分けるか、所有権の移転をどのタイミングでするかがポイントになっています。
【輸送すべてに適用】
EXW(工場渡し) →工場引き渡し後、全てのリスクを買主が負う。
FCA(運送人渡し) →運送人に引き渡し後、全てのリスクを買主が負う。
CPT(輸送費込み) →運送人に引き渡すまで(輸出通関)のリスクを売主が負う。輸入国までの運賃は売主負担。
CIP(輸送費保険料込み) →運送人に引き渡すまで(輸出通関)のリスクを売主が負う。輸入国までの運賃、保険料は
売主負担。
DAP(持ち込み渡し) →売主は買主の希望場所までリスク、費用を負担。引き渡した後は買主に移動。
DPU(荷卸し・持ち込み渡し) →売主は買主の指定地までの輸送と荷卸しまでの危険負担
DDP(関税込み持ち込み渡し) →輸入国の任意の場所まで売主がすべての危険負担、費用を負担。
【海上輸送のみ】
FAS(船側渡し) →輸出国の港の船の横まで売主がリスクを負う。
FOB(本船渡し) →本船に載せるまでのリスクを売主が負う。船は買主が手配。
CFR(またはC&F、運賃込み) →本船に載せるまでのリスクを売主が負う。船の運賃は売主が負担。
CIF(運賃保険料込み) →売主のリスクは本船に載せるまでだが、船、海上保険は売主負担。
上記説明より、不適切です。
正解です。
上記説明より、不適切です。
上記説明より、不適切です。
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