問題
a 政府が交付した補助金は四角形ACFEである。
b 補助金の交付によって、消費者の余剰は四角形ABGEだけ増加する。
c 補助金の交付によって、総余剰は三角形EFGだけ増加する。
d 補助金の交付によって、農家の余剰は四角形BCFGだけ増加する。
ミクロ経済学における余剰分析が政府の介入(補助金)によってうける影響についての問題です。
需要曲線と供給曲線が交わる点(均衡点)は、完全競争市場においては点Eです。
直線AEから上が消費者余剰、下が生産者余剰となります。
消費者余剰と生産者余剰を足したものが総余剰となり完全競争市場では総余剰は最大になります。
補助金を交付することによって供給曲線は右側にシフトし均衡点は点Gにシフトします。
それによって、消費者余剰と生産者余剰が増加します。
a . 間違い
政府が補助金を交付することによって総余剰は減少します。
補助金によるマイナスの総余剰は、政府余剰(死荷重)を含みます。
b. 正解
補助金の交付により消費者余剰はABGE分増加します。
c. 間違い
補助金によって消費者余剰と生産者余剰は増加しますが、マイナスの政府余剰(死荷重)分を考慮すると総余剰は減少します。
d. 正解
補助金によって均衡点がGにシフトすることで生産者余剰(農家の余剰)はBCFG分増加します。
よって、正解は4. bとd
余剰分析問題です。ここでは消費者余剰、生産者余剰、政府余剰(補助金)といった要素が関係してきます。
選択肢の内容を確認していきます。
a. 政府が交付した補助金は供給曲線Sと供給曲線S'の間にはさまれた、辺HGの左側にできる平行四辺形部分になります。
b. 補助金の交付によって、消費者の余剰は四角形ABGEだけ増加します。
c. 補助金の交付によって、総余剰は三角形EGHだけ減少します。
d. 補助金の交付によって、農家の余剰は四角形BCFGだけ増加します。
冒頭の説明の通り誤りです。
冒頭の説明の通り誤りです。
冒頭の説明の通り誤りです。
正解です。
余剰分析に関する問題でした。政府余剰がからむ点において応用的な内容でした。正解できなかった方は本問を繰り返し復習して解き方を理解しましょう。