中小企業診断士 過去問
令和2年度(2020年)
問20 (経済学・経済政策 問20)
問題文
a 課税によって、観光客の余剰は四角形BCJGだけ減少する
b 課税によって、観光業者の余剰は四角形EFHGだけ減少する。
c 課税によって、この地域の総余剰は三角形GJIだけ増加する。
d 課税によって、政府は四角形EFJIの税収を得る。

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問題
中小企業診断士試験 令和2年度(2020年) 問20(経済学・経済政策 問20) (訂正依頼・報告はこちら)
a 課税によって、観光客の余剰は四角形BCJGだけ減少する
b 課税によって、観光業者の余剰は四角形EFHGだけ減少する。
c 課税によって、この地域の総余剰は三角形GJIだけ増加する。
d 課税によって、政府は四角形EFJIの税収を得る。

- a と b
- a と c
- b と c
- b と d
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この過去問の解説 (3件)
01
外部性とはある活動に従事する人が周囲の人の厚生に影響を与えて、その影響に対する補償を支払う事も受け取ることもないことを言います。
周囲の人に悪影響を与えるものが負の外部性です。
負の外部性に政府が課税をして影響を和らげるものをピグー税と言います。
この問題は外部不経済におけるピグー税の効果を問う問題です。
課税によって均衡点がJからGへ移動しています。
a 正しい
JからGへ移動することによって消費者余剰(観光客の余剰)は四角形BCGJだけ減少します。
b 間違い
生産者余剰(観光業者の余剰)は三角形CFJから三角形BEGにシフトします。
c 正しい
均衡点がJからGへシフトすることで消費者余剰と生産者余剰が減少し社会的総余剰は三角形GJIだけ増加します。
d 間違い
政府が受けて取る税収は四角形EFHGです。
よって、正解は 2
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02
外部不経済とピグー税に関する問題です。
外部不経済が発生している財にピグー税(従量税)を課すと、消費者余剰、生産者余剰、政府余剰、外部不経済を合わせた社会的総余剰においては、余剰の損失が発生せず、社会的総余剰が最大になることがわかっています。
このことを前提に選択肢の内容を検討します。
a. 課税によって、需要曲線と供給曲線の交点がJからGに移動することで、観光客の余剰は四角形BCJGだけ減少することになります。
b. 課税によって、観光業者(生産者)の余剰は三角形CFJから三角形BEGに変わります。
c. 課税によって、この地域の総余剰は三角形GJIだけ増加します。
d. 課税によって、政府は四角形EFHGの税収を得ることになります。
「aとc」が正解になりますので誤りです。
正解です。
「aとc」が正解になりますので誤りです。
「aとc」が正解になりますので誤りです。
外部不経済とピグー税に関する問題でした。余剰分析の応用問題的な内容ですが、過去問でも
出題されていますので、よく復習しましょう。
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03
外部不経済に関する問題です。本問では観光客=消費者、観光業者=生産者となります。
まず、課税前の余剰分析は以下のとおりです。
・消費者余剰△ACJ
・生産者余剰△CFJ
・総余剰△AEG-△GJI ※△AFJではないのは、外部不経済□EFJIが発生しているためです。
・外部不経済□EFJI
・死荷重△GJI
下図が、課税後の余剰分析を行ないます。
・消費者余剰△ABG(△ACJ-□BCJG)
・生産者余剰△BEG
・総余剰△AEG
・政府余剰□EFHG
・外部不経済□EFHG
与件文に「S’はオーバー・ツーリズムに伴う限界外部費用を含めた観光業者の社会的限界費用曲線」とありますので、課税による政府余剰はS’と需要曲線が交わる点Gと縦軸の価格までの範囲□EFGHとなります。
したがって、
解答群a「課税によって、観光客の余剰は四角形BCJGだけ減少する」が正解
解答群b「課税によって、観光業者の余剰は四角形EFHGだけ減少する」が誤り
解答群c「課税によって、この地域の総余剰は三角形GJIだけ増加する」が正解
解答群d「課税によって、政府は四角形EFJIの税収を得る」が誤り
であることが分かります。
冒頭の解説より、最も適切な組み合わせはaとcであるため不適切な選択肢です。
冒頭の解説より、最も適切な組み合わせはaとcであるため正解の選択肢となります。
冒頭の解説より、最も適切な組み合わせはaとcであるため不適切な選択肢です。
冒頭の解説より、最も適切な組み合わせはaとcであるため不適切な選択肢です。
【補足】
解答群c「課税によって、この地域の総余剰は三角形GJIだけ増加する」が正解というのは、課税前は外部不経済□EFJIの発生によって死荷重△GJIが発生していましたが、課税によって□EFHGの部分だけが政府余剰となり、死荷重△GJIが解消されたためです。
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