中小企業診断士 過去問
令和2年度(2020年)
問25 (経済学・経済政策 問25)

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問題

中小企業診断士試験 令和2年度(2020年) 問25(経済学・経済政策 問25) (訂正依頼・報告はこちら)

一般に公正性は、何をもって公正とするかの価値判断が必要とされるため、一義的に決めることは難しいが、公正性の貢献基準によれば、生産活動における各人の貢献の度合いに応じて所得が分配されるとき、公正性が実現する。
この貢献基準に関する記述として、最も適切なものの組み合わせを下記の解答群から選べ。

a  貢献基準は、すべての人々が平等に所得を得ることを前提としている。
b  貢献基準では、熟練労働者の方が未熟練労働者よりも、賃金水準が高くなる。
c  貢献基準では、資産をどのくらい保有しているかが考慮されている。
d  貢献基準では、社会的弱者を救済することは難しい。
  • a と c
  • a と d
  • b と c
  • b と d

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この過去問の解説 (3件)

01

所得の分配の公正性についての出題です。

問題本文にある通り、公正性の貢献基準とは各人の貢献度合いに応じて所得が分配されることです。

1 間違い すべての人に平等に分配されるということは、貢献を考慮しないことになります。

2 正しい 熟練労働者の方が未熟労働者よりも貢献度は高くなり、分配が多くなります。

3 間違い 生産活動における貢献を基準にしますので、資産は基準となりません

4 正しい 自由主義における公正な貢献基準においては弱者を救済できません。そのため、貧困を減らすための政策(最低賃金法や生活扶助)によって「セーフティ・ネット(安全網)」を提供します。

よって正解は4です。

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02

所得分配の公正性に関する問題です。

本文の説明に沿って選択肢の内容を検討します。

a. 貢献基準では、すべての人々の貢献の度合いに応じて所得の分配を行います。

b. 貢献基準では、熟練労働者の方が未熟練労働者よりも貢献度が高いので賃金水準が高くなります。

c. 貢献基準では、資産をどのくらい保有しているかは考慮されません。

d. 貢献基準では、社会的弱者を救済することは難しいです(弱者に貢献度を求めるのは困難)。

選択肢1. a と c

「bとd」が正解ですので誤りです。

選択肢2. a と d

「bとd」が正解ですので誤りです。

選択肢3. b と c

「bとd」が正解ですので誤りです。

選択肢4. b と d

正解です。

まとめ

所得の分配の公正性に関する問題でした。設問の文意に沿って解答可能かと思います。

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03

貢献基準に関する問題です。

 

与件文に公正性の貢献基準「生産活動における各人の貢献の度合いに応じて所得が分配されるとき、公正性が実現する」が明記されており、これだけでも解答群b「貢献基準では、熟練労働者の方が未熟練労働者よりも、賃金水準が高くなる」ことが正しいことが分かります。

→熟練労働者の方が熟練度が高いため、賃金水準が高い(より多くの給与を受け取る能力がある)と判断できます。

 

解答群bが正しいと分かれば選択肢は2つに絞り込まれますが、以下に誤りの解答群のみ解説します。

 

a.貢献基準は、すべての人々が平等に所得を得ることを前提としている。

→公正性の貢献基準では「各人の貢献の度合いに応じて所得が分配される」とあり、平等に所得を得ることを前提としていないため不適切な選択肢です。

 

c.貢献基準では、資産をどのくらい保有しているかが考慮されている。

→公正性の貢献基準では「各人の貢献の度合いに応じて所得が分配される」とあり、資産をどのくらい保有しているかは考慮されないため不適切な選択肢です。

 

以上から、最も適切な組み合わせはbとdとなります。

選択肢1. a と c

冒頭の解説より、最も適切な組み合わせはbdであるため不適切な選択肢です。

選択肢2. a と d

冒頭の解説より、最も適切な組み合わせはbとdであるため不適切な選択肢です。

選択肢3. b と c

冒頭の解説より、最も適切な組み合わせはbとdであるため不適切な選択肢です。

選択肢4. b と d

冒頭の解説より、最も適切な組み合わせはbとdであるため正解の選択肢となります。

まとめ

【補足】

 

解答群d

社会的弱者は世の中に対する貢献の度合いが低いと考えられるため、社会的弱者を救済することは難しいと判断できます。

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