中小企業診断士 過去問
令和2年度(2020年)
問26 (財務・会計 問1)

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問題

中小企業診断士試験 令和2年度(2020年) 問26(財務・会計 問1) (訂正依頼・報告はこちら)

以下の資料に基づき、当期の売上原価として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
なお、棚卸減耗損および商品評価損はすべて売上原価に含める。
問題文の画像
  • 626,000円
  • 648,000円
  • 663,000円
  • 670,000円

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この過去問の解説 (3件)

01

売上原価の計算についての問題です。

期首商品棚卸高+当期商品仕入高−期末商品棚卸高=売上原価です。

棚卸減耗損と評価損については当期の売上原価に含めて計上します。

期末商品棚卸高の計算

A商品 実地棚卸数量 110 × 正味売却価格 1,000=110,000

B商品 実地棚卸数量  70 × 原価     1,000= 70,000

ポイントは、B商品の正味売却価格が1,100となっており、原価より高くなっていることです。

評価損は当期中で計上しますが、評価がプラスになっている場合は原価を採用します。

1 間違い おそらく基本的に選ばない選択肢です。

2 間違い 両方の商品を原価で計算すると2を選んでしまいます。

3 間違い B商品を正味売却価格で計算すると3を選んでしまいます。

4 正解

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02

売上原価を求める問題です。

以下の基本を確認しておきます。

①売上原価の計算式:期首商品棚卸高 + 当期商品純仕入高 - 期末商品棚卸高 = 売上原価

②棚卸減耗損や商品評価損は期末商品から生じるので、これらの金額を売上原価に含める場合には、期末商品棚卸高は実地棚卸高(期末商品棚卸高の帳簿価額から棚卸減耗損および商品評価損を控除した金額)を使用する

③棚卸減耗損は帳簿棚卸数量と実地棚卸数量の差である

④商品評価損は正味売却価額が帳簿価額を下回る場合に生じる

上記の基本を踏まえて売上原価を求めます。

・期末棚卸数量

A商品:1,000 × 110 = 110,000 ※@1,200 > 1,000

B商品:1,000 × 70 = 70,000   ※@1,000 < 1,100

A + B = 180,000

・売上原価

100,000 + 750,000 - 180,000 = 670,000円

 

選択肢1. 626,000円

正解は670,000円ですので誤りです。

選択肢2. 648,000円

正解は670,000円ですので誤りです。

選択肢3. 663,000円

正解は670,000円ですので誤りです。

選択肢4. 670,000円

正解です。

まとめ

売上原価に関する基本的な問題です。毎年のように出題されているようですので、しっかり覚えておきましょう。

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03

売上原価に関する問題です。

 

与件文に「棚卸減耗損および商品評価損はすべて売上原価に含める」という記述があることを見落とさないようにしてください。(解答を間違う可能性があります)

 

解き方としては、問題用紙の余白に以下のようなボックス図を描いて求めます。

期首100,000売上原価???
当期750,000期末???

ボックス左側の合計金額が850,000となりますので、右側も同じ金額になります。

 

まず、与件文に与えられた表からA商品とB商品の期末商品棚卸高を求め、その差分から当期の売上原価を特定します。

A:1,000×110=110,000 

実地棚卸数量なので、実際に存在する数量110個(120個はデータ上の数量)を価格が低い方の正味売却価格1,000円で計算します。

 

B:1,000×70=70,000

※Aと同様に、実際に存在する数量70個(80個はデータ上の数量)を価格が低い方の原価1,000円で計算します。

 

以上から期末商品棚卸高は180,000円と求まりましたので、850,000-180,000=670、000円が売上原価の金額となります。

選択肢1. 626,000円

冒頭の解説より、当期の売上原価は670、000円であるため不適切な選択肢です。

選択肢2. 648,000円

冒頭の解説より、当期の売上原価は670、000円であるため不適切な選択肢です。

選択肢3. 663,000円

冒頭の解説より、当期の売上原価は670、000円であるため不適切な選択肢です。

 

与件文の「棚卸減耗損および商品評価損はすべて売上原価に含める」という記述を見落していると、この解答を選んでしまう可能性があります。

選択肢4. 670,000円

冒頭の解説より、当期の売上原価は670、000円であるため正解の選択肢となります。

まとめ

【補足】

 

本問は売上原価に関する問題ですが、本科目にはボックス図を使って解ける問題が幾つか出題されます。

 

ボックス図は貸借対照表のように左右が同じ数値になることさえ理解できれば、他の論点にも応用可能です。

 

実際に描くことで視覚化され、間違いも減らせます。最初は面倒に感じますが、過去問題を使ってボックス図を描く癖をつけてください。

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