中小企業診断士 過去問
令和2年度(2020年)
問27 (財務・会計 問2)
問題文
なお、当社では売上債権の残高に対し5%の貸倒れを見積もり、差額補充法を採用している。

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問題
中小企業診断士試験 令和2年度(2020年) 問27(財務・会計 問2) (訂正依頼・報告はこちら)
なお、当社では売上債権の残高に対し5%の貸倒れを見積もり、差額補充法を採用している。

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この過去問の解説 (3件)
01
貸倒引当金の仕訳についての問題です。
仕訳には、以下の2つがあります。
洗替法は、前期貸倒引当金の当期末残の戻入額と、当期末貸倒引当金の繰入額とを、両方を表示する方法です。
要するに、いったんゼロにして改めて計上するので、仕訳処理の回数が多くなります。
差額補充法は、前期貸倒引当金の当期末残高と、当期末貸倒引当金との差額だけを表示する方法です。
つまり、過不足を期末で調整する方法です。
本問では、後者の差額補充法での仕訳を行うように指示されています。
本問において、期末での貸倒引当金は、受取手形と売掛金の総額の5%の1,200千円です。
1.間違い 洗替法の仕訳となっており、なおかつ、売掛金の5%しか計上されていません。
2.間違い 洗替法の仕訳ですと、この仕訳が正解です。
3.間違い 差額補充法の仕訳ですが、売掛金の5%しか計上されていません。
4・正解 すでに300千円の引当金がありますので、残りの900千円を計上します。
税務処理としても差額補充法が一般的です。
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02
貸倒引当金に関する問題です。
貸倒引当金に関する会計処理には、以下の2通りの方法が認められています。
今回はこのうち、差額補充法に関する処理が問われています。
①洗替法:売上債権の期末残高に関する貸倒引当高を計上するにあたり、前期計上額を一旦取り崩した上で、今期の貸倒高の全額を計上する方法
②差額補充法:前期の計上額と今期計上すべき額を比較して、その差額を補充する形で計上する方法
貸倒引当金の計上は期末の決算整理処理で行うので、決算整理前残高試算表には前記に計上した貸倒引当金が計上されているはずです。それを前提に解答します。
・前期計上額:資料から300円
・今期計上額:(3,000 + 21,000) × 5% = 1,200円
・差額:1,200 - 300 = 900円
正解は900円ですので誤りです。
これは洗替法による方法ですので誤りです。
正解は900円ですので誤りです。
正解です。
貸倒引当金の計上に関する基本的な問題でした。正解できなかった場合はよく復習しましょう。
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03
貸倒引当金の仕訳に関する問題です。
与件文に「差額補充法を採用している」という記述があることを見落とさないように注意してください。(解答を間違う可能性があります)
差額補充法とは、既に計上されている貸倒引当金を取り崩さず、新たに設定する貸倒引当金との差額のみを計上します。
それに対して、中小企業でよく用いられる洗替(あらいがえ)法では、計上済みの貸倒引当金を取り崩して新たに貸倒引当金を繰り入れます。(一旦リセットして、再度計上し直します)
それでは、差額補充法で貸倒引当金の仕訳を行ないます。
・与えられている試算表にある売上債権は、「受取手形3,000」と「売掛金21,000」になります。
・これらの売上債権に対して貸倒引当金300円が計上されていますが、貸倒率5%のため貸倒引当金は1,200円になるはずです。(24,000×0.05=1,200)
・そのため、差額補充法により計上済みの貸倒引当金300円は取り崩さず、新たに設定する貸倒引当金との差額900円を計上します。
仕訳で表すと、以下のようになります。
戻入を行ない、貸倒引当金を新たに繰り入れていることから洗替法の仕訳であり不適切な選択肢です。
また、洗替法では既に計上している貸倒引当金を取り崩すため、新たに繰り入れる貸倒引当金が1,200円になります。
戻入を行ない、貸倒引当金を新たに繰り入れていることから洗替法の仕訳であり不適切な選択肢です。
また、洗替法では既に計上している貸倒引当金を取り崩すため、新たに繰り入れる貸倒引当金が1,200円になります。
洗替法を採用している場合は、本選択肢が正解となります。
冒頭の解説より、新たに繰り入れる貸倒引当金は900円のため、不適切な選択肢です。
新たに繰り入れる貸倒引当金は900円のため、正解の選択肢となります。
【補足】
新たに繰り入れる貸倒引当金は900円と分かれば、選択肢は1つしか残らないため差額補充法が分からなくても正答できます。
(売上債権24,000円に貸倒率5%を掛けて1,200円、計上済みの貸倒引当金300円との差額が900円であると確認するだけでよい)
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