中小企業診断士の過去問
令和2年度(2020年)
財務・会計 問8

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問題

中小企業診断士試験 第1次試験 財務・会計 令和2年度(2020年) 問8 (訂正依頼・報告はこちら)

無形固定資産の会計に関する記述として、最も適切なものはどれか。
  • 自社が長年にわたり築き上げたブランドにより、同業他社に比べ高い収益性を獲得している場合には、これを無形固定資産に計上することができる。
  • 自社の研究開発活動により特許権を取得した場合には、それまでの年度に支出された研究開発費を戻し入れ、無形固定資産として計上しなければならない。
  • 受注制作のソフトウェアの制作費は、請負工事の会計処理に準じて処理され、無形固定資産に計上されない。
  • のれんとして資産計上された金額は、最長10年にわたり、規則的に償却される。

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この過去問の解説 (2件)

01

1. 間違い

自社のブランド力などの見えない価値を「のれん」として計上することは認められていません。

買収企業のブランド価値を計上することはできます。

2. 間違い

研究開発費は、通常「一般管理費」として、発生した期に費用として計上されます。

3. 正解

受注制作のソフトウェアは、請負工事の会計処理に準じます。 

将来の利益獲得が確実であることが認められ、「無形固定資産」として計上されません。

4. 間違い

のれんは、20年以内のその効果の及ぶ期間において償却され、「販売費および一般管理費」として計上されます。 

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02

無形固定資産の会計処理に関する問題です。

選択肢の内容を確認しながら解説します。

自社が長年にわたり築き上げたブランドは、無形固定資産としての計上はできません。のれんの計上が認められるのは、企業買収等を行った場合の相手企業の超過収益力を認めた場合のみです。

②自社の研究開発活動により特許権を取得した場合には、その際の研究開発費用は各年度に費用処理されます。したがって無形固定資産には計上されません。

③受注制作のソフトウェアの制作費は、請負工事の会計処理に準じて売上原価として処理され、無形固定資産に計上されません。

④のれんとして資産計上された金額は、最長20年以内の効果のおよぶ期間にわたり、規則的に償却されます。

選択肢1. 自社が長年にわたり築き上げたブランドにより、同業他社に比べ高い収益性を獲得している場合には、これを無形固定資産に計上することができる。

自社が長年にわたり築き上げたブランドは、無形固定資産としての計上はできません。のれんの計上が認められるのは、企業買収等を行った場合の相手企業の超過収益力を認めた場合のみです。したがって誤りです。

選択肢2. 自社の研究開発活動により特許権を取得した場合には、それまでの年度に支出された研究開発費を戻し入れ、無形固定資産として計上しなければならない。

自社の研究開発活動により特許権を取得した場合には、その際の研究開発費用は各年度に費用処理されます。したがって無形固定資産には計上されません。したがって誤りです。

選択肢3. 受注制作のソフトウェアの制作費は、請負工事の会計処理に準じて処理され、無形固定資産に計上されない。

正解です。受注制作のソフトウェアの制作費は、請負工事の会計処理に準じて売上原価として処理され、無形固定資産に計上されません。

選択肢4. のれんとして資産計上された金額は、最長10年にわたり、規則的に償却される。

のれんとして資産計上された金額は、最長20年以内の効果のおよぶ期間にわたり、規則的に償却されます。したがって誤りです。

まとめ

無形固定資産の会計処理に関する問題でした。このような問題は、テキストの内容を理解した後に問題演習を繰り返して正しい内容を覚えていくのがよいでしょう。

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