中小企業診断士の過去問
令和2年度(2020年)
企業経営理論 問7
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問題
中小企業診断士試験 第1次試験 企業経営理論 令和2年度(2020年) 問7 (訂正依頼・報告はこちら)
次の文章の空欄A~Dに入る語句の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
(1)現代の企業は、商品ライフサイクルの短縮化によって、多様な商品を低コストで連続的に開発することが求められている。商品開発に関する市場や技術の不確実性を低くするためには、開発の初期段階での活動によって多くの曖昧な情報を精査して、アイデアを徐々に絞り込む( A )を実施することが効果的である。
(2) 商品開発戦略では、個々の商品開発におけるコスト削減やリードタイムの短縮が求められ、商品ライン間の技術的な共通化を戦略的かつシステマティックに実行し、複数の商品開発プロジェクトを統合的に取り扱う戦略とマネジメントが重要となる。その戦略やマネジメントでは、さまざまな技術や部品の担当部門を横断的に組織化したプロジェクト・チームを先導する( B )を設けることは必ずしも有効ではなく、複数の商品開発プロジェクトを統括して管理する( C )の設置が効果的である。
(3) 技術開発や商品開発のプロセスにおいて、開発期間短縮と開発効率の向上および品質向上を同時に実現するという目標の達成には、各機能部門が業務を終了してから次の機能部門へ引き渡すのではなく、各機能業務を並行させて商品開発を進める( D )が必要である。
(1)現代の企業は、商品ライフサイクルの短縮化によって、多様な商品を低コストで連続的に開発することが求められている。商品開発に関する市場や技術の不確実性を低くするためには、開発の初期段階での活動によって多くの曖昧な情報を精査して、アイデアを徐々に絞り込む( A )を実施することが効果的である。
(2) 商品開発戦略では、個々の商品開発におけるコスト削減やリードタイムの短縮が求められ、商品ライン間の技術的な共通化を戦略的かつシステマティックに実行し、複数の商品開発プロジェクトを統合的に取り扱う戦略とマネジメントが重要となる。その戦略やマネジメントでは、さまざまな技術や部品の担当部門を横断的に組織化したプロジェクト・チームを先導する( B )を設けることは必ずしも有効ではなく、複数の商品開発プロジェクトを統括して管理する( C )の設置が効果的である。
(3) 技術開発や商品開発のプロセスにおいて、開発期間短縮と開発効率の向上および品質向上を同時に実現するという目標の達成には、各機能部門が業務を終了してから次の機能部門へ引き渡すのではなく、各機能業務を並行させて商品開発を進める( D )が必要である。
- A:コンカレント・エンジニアリング B:重量級プロジェクト・マネジャー C:プラットフォーム・マネジャー D:ステージ・ゲート
- A:コンカレント・エンジニアリング B:プラットフォーム・マネジャー C:ステージ・ゲート D:重量級プロジェクト・マネジャー
- A:重量級プロジェクト・マネジャー B:ステージ・ゲート C:プラットフォーム・マネジャー D:コンカレント・エンジニアリング
- A:ステージ・ゲート B:重量級プロジェクト・マネジャー C:プラットフォーム・マネジャー D:コンカレント・エンジニアリング
- A:ステージ・ゲート B:プラットフォーム・マネジャー C:コンカレント・エンジニアリング D:重量級プロジェクト・マネジャー
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この過去問の解説 (2件)
01
商品開発に関する問題です。
文章をよく読み選択肢を較べれば比較的容易に絞り込みができると思います。
A ステージ・ゲートとは、開発の段階をいくつかに分けて(ゲームの第一ステージ クリア、第二ステージ クリア...みたいなイメージです)、その各段階でスクリニーングを図る手法です。多くのアイデアを段階的に進めることができるので、スピーディーで段階的な投資ができます。
B 重量級プロジェクト・マネージャー
読んで字のごとく、製品開発において大きな責任と権限が与えられたプロジェクトの統括責任者です。
C プラットフォーム・マネージャー
製品開発の単位をプラットフォームで管理する責任者です。文章から重量級とプラットフォームの対比がわかれば、選択肢が1か4に絞られます。
D コンカレント・エンジニアリング
製品開発工程において、複数の業務を同時進行させることで、開発の効率化や期間短縮を図る手法のことです。
よって、正解は4です。
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02
A:ステージ・ゲート、B:重量級プロジェクト・マネジャー、C:プラットフォーム・マネジャー、D:コンカレント・エンジニアリングの組み合わせが正解となります。
Aのステージ・ゲートは、多くのアイデアを活動(ステージ)ごとに関門(ゲート)を設けてふるいにかけて、通過することができたアイデアのみを採用する方法です。
Bの重量級プロジェクト・マネジャーは、「(部門)横断的」という用語がキーワードになります。単なるプロジェクト・マネジャーではなく「重量級」なので、部門を跨ってマネジメントするような責任を負っているというイメージです。
Cのプラットフォーム・マネジャーは、複数の商品開発プロジェクトの関係を取り持つ存在です。複数のプロジェクト間のコミュニケーション窓口と言っても良いかも知れません。「プラットフォーム」という用語から、amazonのようなプラットフォーム・ビジネス(消費者と商品供給業者との間で、両者の関係を取り持つ存在)をイメージしてもらっても良いと思います。
Dのコンカレント・エンジニアリングは、「並行」「同時進行」という用語がキーワードとなります。複数のプロジェクトを同時期に並行して進行させることで、リードタイムの短縮が期待できます。
上記説明より、不適切です。
上記説明より、不適切です。
上記説明より、不適切です。
正解です。
上記説明より、不適切です。
選択肢Dの手前で「各機能部門が業務を終了してから次の機能部門へ引き渡す」という表現がありますが、これはシーケンシャル(時系列)型と呼ばれます。従来はこのシーケンシャル型の商品開発が主流でしたが、問題文にもあるように商品ライフサイクルの短縮化に対応するためにコンカレント型での商品開発が求められています。
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