問題
企業は、ブランド・エクイティを創出し、維持し、強化するために、①自社ブランドの市場状況と製品状況を考慮しながらブランド戦略を展開している。その成果を示す1つの指標が、毎年、ブランド価値評価の専門会社から発表される企業ブランド価値ランキングであり、それはランキングが上位であるほど②強いブランドであることを示している。
文中の下線部②に関する記述として、最も適切なものはどれか。
ブランド価値に関する出題です。
各選択肢については、以下のとおりです。
1 :誤りです。
国内のブランド価値ランキングはIT企業でなく、自動車メーカーなどが上位を占めています。
2 :誤りです。
想起集合はブランド数の増加に伴って、サイズは大きくなるとは限りません。また、情報が増えていく中で想起集合にとどまることは容易ではありません。
3 :誤りです。
成分ブランディングは、必ずしも1つの成分で行う必要はありません。
4 :正解です。
その通りです。
5:誤りです。
ブランド・エクイティとは、ブランドの資産価値のことです。また、多くのブランド連想を有するほどブランド・エクイティは高くなる訳ではありません、ポジティブなブランド連想を有するほどブランド価値は高くなります。
ブランドに関する出題です。
選択肢の中から「最も適切なもの」を選択します。
1.誤っている。
国内のブランド価値ランキングは自動車メーカーなどが上位を占めており、「IT企業ブランドが上位を占めている。」の記述が誤りです。
2.誤っている。
「想起集合」とは、ある人がある目的を満たすために何かしらの商品を購入しようと考えたときに、頭に浮かぶ(想起される)好意的な商品・ブランドの集合体のことです。当然にブランド戦略としては想起集合に入る(入りやすくなる)ことが重要となります。
ブランド数(消費者の選択肢)が増えたからといって想起集合のサイズが大きくなるというものではなく、一般的には1つのカテゴリーに1~3つ程度と考えられています。
また、新商品・新技術の台頭でカテゴリー内での競争が激しさを増すのはいうまでもなく、想起集合に留まることは容易ではありません。
3.誤っている。
「成分ブランディング」とは最終製品を構成する材料や部材、成分などのブランドを利用したブランディングのことです。1つの製品に対して複数のブランドが共存することも十分ありえます。
4.正しい。
正しい記述です。
5.誤っている。
「ブランド・エクイティ」とはブランドが持つ資産的価値のことです。「そのブランド名が付いていることによって生じる価値の差」のことではありません。
よって、選択肢4.が正答となります。