中小企業診断士の過去問 令和2年度(2020年) 企業経営理論 問39
この過去問の解説 (2件)
パッケージ・デザインに関する出題です。
選択肢の中から「最も適切なもの」を選択します。
1.誤っている。
「アフォーダンス」とは、デザインや形状、材質などがその製品自体の扱い方の情報を発信している、という考え方です。
アフォーダンスとは異なる新しい使い方の提案をすることが、必ずしも差別化や価値向上に繋がるという単純なものではなく、消費者に対して逆に受け入れにくさ(使い勝手の悪さ)を与えてしまうことも考えられます。
2.誤っている。
色彩心理効果は人の味覚や嗅覚にも影響を及ぼすといわれています。
3.誤っている。
一般的に左脳には言語中枢、右脳には図形・映像認識や情報処理に関係が深いとされています。
「脳の半球優位性」によれば、左脳は右側からの知覚、右脳は左側からの知覚に優れているので、画像は左に、文字は右に配置したほうがよいです。
また、これがほとんどのパッケージ・デザインで採用されているとまではいえません。
4.正しい。
「便宜価値(機能的価値)」と「感覚価値(情緒的価値)」について、正しい記述といえます。
5.誤っている。
「防御可能性」とは、そのブランドの要素を法的にどこまで保護できるか、競合に対してどこまで防御できるかを示すものです。設問の記述は「移転可能性」に関するものです。
よって、選択肢4が正答となります。
パッケージ・デザインに関する問題です。
各選択肢については、以下のとおりです。
1:誤りです。
アフォーダンスとは異なる新しい使い方の提案は、必ずしもプラスにはなりません。
使いづらさを与える原因にもなります。
2:誤りです。
パッケージ・カラーの色の濃さが、実際の商品の味覚にまで影響することも考えられます。
3:誤りです。
ほとんどのパッケージ・デザインで採用されている訳ではありません。
4:正解です。
その通りです。
5:誤りです。
防御可能性ではなく移転可能性です。防御可能性とはブランド要素の選択基準の一つで法律上および競争上の観点で防御できるかどうかのことをいいます。
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