中小企業診断士の過去問 令和2年度(2020年) 運営管理 問11
この過去問の解説 (2件)
日程計画(PERT)に関する出題です。
「PERT」とはプロジェクトのスケジュール管理を行う際に用いるもので、各工程の依存関係を図で表し、プロジェクト全体の所要期間や重要な工程を把握するのに役立ちます。
実際に図を描きながら解くと視覚的にもイメージしやすいです。
各作業の条件を見ていきます。
A ・・・ 最短所要期間は4
B ・・・ Aが完了していないと進められず、最短所要期間は2
C ・・・ Bが完了していないと進められず、最短所要期間は3
D ・・・ Aが完了していないと進められず、最短所要期間は7
E ・・・ C・Dが完了していないと進められず、最短所要期間は3
「CPM(クリティカルパスメソッド)」とはプロジェクトを進めていく上で、全体スケジュールに影響が出る重要な経路を検討しながら、必要所要期間を算出していく手法です。
各作業の条件を確認するとA以降の工程が2通りあることがわかります。
①A → B → C → E
②A → D → E
ここでB・Cの最低所要期間の合計は2 + 3 = 5、Dの最低所要期間は7、つまりいくらB・Cが早く完了したとしても、Dの作業完了を待つ必要があることがわかります。
作業Aと作業Eについては独立した作業のため、短縮すればするだけ全体スケジュールが縮まることもわかります。
以上より、Aは5→4、B・Cは合わせて7、Dは9→7、Eは5→3に短縮させることで、最短プロジェクト遂行期間が導くことができることがわかります。
また、BとCそれぞれの短縮費用を確認するとBが50万円、Cが90万円となっているため、Bを短縮させたほうが費用が抑えられることがわかります。
最短プロジェクト遂行期間を達成するために必要な短縮費用を計算します。
A:10万円×1 + B:50万円×4 + C:90万円×2 + D:30万円×2 + E:40万円×2 = 530万円
よって、選択肢3.が正答となります。
最短プロジェクト遂行期間に関する問題です。
実際に解くときは、アローダイアグラムを書いて整理することが大事です。
本問ではB+C の作業とDの作業が合流しないとEが始められないという点がポイントです。
Dの最短所要時間は7、B+C の最短所要時間は5なので、B+Cは7日以内に終えれば、全体としての最短期間は達成できます。
通常B+Cは13日かかりますが、短縮費用の安いBを優先的に短縮します。
A,Eは時間いっぱいまで短縮することで全体の所要時間が短縮できます。
以上より
A:短縮時間1×短縮費用10=10
B:短縮時間4×短縮費用50=200
C:短縮時間2×短縮費用90=180
D:短縮時間2×短縮費用30=60
E:短縮時間2×短縮費用40=80
合計は530・・③となります。
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