中小企業診断士の過去問
令和2年度(2020年)
運営管理 問16
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問題
中小企業診断士試験 第1次試験 運営管理 令和2年度(2020年) 問16 (訂正依頼・報告はこちら)
ある製品の梱包工程の作業内容は下表に示すとおりである。
この工程を3名の作業者で分担して作業を行う案として、単位時間当たりの生産量が最も多いものを下記の解答群から選べ。
ただし、各作業者間の移動・搬送の時間は無視でき、スペースの制約は考えない。
この工程を3名の作業者で分担して作業を行う案として、単位時間当たりの生産量が最も多いものを下記の解答群から選べ。
ただし、各作業者間の移動・搬送の時間は無視でき、スペースの制約は考えない。
- 作業者①がA・B・C・D、作業者②がE・F、作業者③がGを担当する。
- 作業者①がA・B・C・Dを担当し、作業者②がEを実施したのち、作業者②と③が組作業によってFを実施(作業時間が25DMになる)したのち、作業者③がGを担当する。
- 作業者①がB・C・D、作業者②がE・F、作業者③がA・Gを担当する。ただし、あらかじめいくつかの箱を組み立てておく。
- 作業者①がC・D・E、作業者②がF、作業者③がA・B・Gを担当する。ただし、あらかじめいくつかの箱を組み立てて、品物にシールを貼っておく。
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この過去問の解説 (3件)
01
正解は、「作業者①がC・D・E、作業者②がF、作業者③がA・B・Gを担当する。ただし、あらかじめいくつかの箱を組み立てて、品物にシールを貼っておく。」です。
【基礎知識】
ワークフローの整理の問題です。
生産工程を3人の作業者に割り付け、生産効率を上げるためにはラインバランシングという考え方が用いられます。
ラインバランシングとは、JISの取り決めで「生産ラインの各作業ステーションに割り付ける作業量を均等化する方法」となっています。能力が同じであれば、3人に同量の仕事を割り当てたときに一番効率的になるという考え方です。
各作業者の時間合計が平均的になっている割り振りが一番効率的となります。
全体は150DMになりますので、3人それぞれに50DMに近い割り付けになっているパターンが一番効率的となります。
誤り。
作業者①:65DM(15DM)、作業者②:60DM(10DM)、作業者③:25DM(25DM)
※()内は50DMとの差。合計50DMの差。
誤り。
作業者①:65DM(15DM)、作業者②:35DM(15DM)、作業者③:50DM(0DM)
※()内は50DMとの差。合計30DMの差。
誤り。
作業者①:55DM(5DM)、作業者②:60DM(10DM)、作業者③:35DM(15DM)
※()内は50DMとの差。合計30DMの差。
正しい。
作業者①:55DM(5DM)、作業者②:50DM(0DM)、作業者③:45DM(5DM)
※()内は50DMとの差。合計10DMの差。
最小となっています。
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02
作業工程の最適化に関する問題です。
単位時間当たりの生産量を確認していきます。
例えば2つ製品を作る場合の時間を計算しても良いと思います。
ただ計算を行わない方法においても、まず選択肢1,2は除外できます。
作業者①がA・B・C・Dを担当するため、Dの作業が終わるまで作業者②、③が待ち時間となり、選択肢3,4 に比べ生産性が低くなることが考えられるからです。
次に、選択肢3,4 の比較ですが、
選択肢3 の場合:作業者②が最大60DM の作業量となります。
選択肢4 の場合:作業者①が最大55DM の作業量となります。
以上より選択肢4が最も生産性は高くなります。
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03
梱包工程の作業内容改善に関する問題です。
各選択肢の記述を読むだけでも、選択肢を2択に絞り込むことができます。時間の余裕があれば、念のために検算で確認しておくことができれば望ましいです。
本選択肢の作業時間は150時間となり、不適切な選択肢です。
本選択肢の作業時間は150時間となり、不適切な選択肢です。
本選択肢の作業時間は140時間となり、不適切な選択肢です。
本選択肢の作業時間は130時間となり、正解の選択肢となります。
【補足】
既にお気づきかも知れませんが、作業時間が少なくなっている最も大きな要因は、「あらかじめ作業」です。あらかじめ作業については作業時間に含める必要はありません。
「仕事は段取りが8割」とよく言われますが、普段の仕事の流れ(フロー)を観察して時間が短縮できるプロセスを特定することができれば、本問のように生産性を向上させることが可能になるでしょう。
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