中小企業診断士の過去問
令和2年度(2020年)
運営管理 問36

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問題

中小企業診断士試験 第1次試験 運営管理 令和2年度(2020年) 問36 (訂正依頼・報告はこちら)

輸送手段等に関する記述として、最も適切なものはどれか。
  • RORO(roll-on roll-off)船は、フェリーと同様に、トラックと運転者を一緒に輸送することができる船舶であり、いわゆる旅客船のことである。
  • 中継輸送とは、長距離あるいは長時間に及ぶトラック輸送のときに、1人の運転者が輸送途中で休憩しながら発地から着地まで一貫して輸送することをいう。
  • 鉄道輸送には、トラック輸送に比べて、荷主が出発時間を自由に指定することができるという長所がある一方で、輸送トンキロ当たりの二酸化炭素排出量が多いという短所もある。
  • トラックの時間当たりの実車率を高める方策の1つは、納品先での納品待機時間など手待ち時間を削減することである。
  • トラック輸送では、1台のトラックに荷主1社の荷物だけを積載する貸切運送しか認められていない。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は4.です。

1. RORO(roll-on roll-off)船は、フェリーと同様に、トラックと運転者を一緒に輸送することができる船舶ではありますが、基本的に客室はなく、フェリーのような旅客船ではありません。よって選択肢1.は誤りです。

2. 中継輸送とは、長距離あるいは長時間に及ぶトラック輸送のときに、複数の運転者が分担して輸送することであり、運転者の長時間労働の改善策として期待されています。よって選択肢2.は誤りです。

3. トラック輸送と鉄道輸送の説明が逆になっています。トラック輸送には、鉄道輸送に比べて、荷主が出発時間を自由に指定することができるという長所がある一方で、輸送トンキロ当たりの二酸化炭素排出量が多いという短所があります。よって選択肢3.は誤りです。

4. 正しいです。納品先での待機時間だけでなく、荷主側での積み込み時における待機時間の削減も重要です。

5. 誤りです。トラック輸送には、1台のトラックに荷主1社の荷物だけを積載する貸切運送、と複数の荷主の荷物を積載する混載輸送があります。

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02

輸送手段の用語に関する問題です。

選択肢1. RORO(roll-on roll-off)船は、フェリーと同様に、トラックと運転者を一緒に輸送することができる船舶であり、いわゆる旅客船のことである。

不適切です。

RORO(roll-on roll-off)船は、貨物を積んだトラックや荷台ごと輸送する船舶のことで、旅客船ではありません。

選択肢2. 中継輸送とは、長距離あるいは長時間に及ぶトラック輸送のときに、1人の運転者が輸送途中で休憩しながら発地から着地まで一貫して輸送することをいう。

不適切です。

中継輸送とは、1つの輸送工程を1人の運転者ではなく、途中でほかの運転者に交代して輸送することです。

選択肢3. 鉄道輸送には、トラック輸送に比べて、荷主が出発時間を自由に指定することができるという長所がある一方で、輸送トンキロ当たりの二酸化炭素排出量が多いという短所もある。

不適切です。

鉄道輸送とトラック輸送の説明が逆になっています。

鉄道輸送は、出発時間を自由に指定することができないという短所がある一方で、トラック輸送に比べて輸送トンキロ当たりの二酸化炭素排出量が少ないという長所があります。

選択肢4. トラックの時間当たりの実車率を高める方策の1つは、納品先での納品待機時間など手待ち時間を削減することである。

適切です。

待機時間を減らすことで効率を高めることができます。

選択肢5. トラック輸送では、1台のトラックに荷主1社の荷物だけを積載する貸切運送しか認められていない。

不適切です。

トラック輸送では、1台のトラックに複数社の荷物を積載することが可能です。

参考になった数4

03

輸送手段等に関する問題です。

選択肢1. RORO(roll-on roll-off)船は、フェリーと同様に、トラックと運転者を一緒に輸送することができる船舶であり、いわゆる旅客船のことである。

RORO(roll-on roll-off)船は貨物船です。

 

なお、船には貨物を積載した荷台のみを載せるため、トラックと運転者を一緒に輸送するという記述も誤りです。

選択肢2. 中継輸送とは、長距離あるいは長時間に及ぶトラック輸送のときに、1人の運転者が輸送途中で休憩しながら発地から着地まで一貫して輸送することをいう。

中継輸送とは、長距離あるいは長時間に及ぶトラック輸送のときに、複数の運転者が輸送途中で休憩しながら発地から着地まで一貫して輸送することをいいます。

選択肢3. 鉄道輸送には、トラック輸送に比べて、荷主が出発時間を自由に指定することができるという長所がある一方で、輸送トンキロ当たりの二酸化炭素排出量が多いという短所もある。

トラック輸送には、鉄道輸送に比べて、荷主が出発時間を自由に指定することができるという長所がある一方で、輸送トンキロ当たりの二酸化炭素排出量が多いという短所もあります。

 

なお、鉄道や船舶で輸送することをモーダルシフトといい、トラック輸送と比較して輸送トンキロ当たりの二酸化炭素排出量を10分の1以下に抑制することができます。

選択肢4. トラックの時間当たりの実車率を高める方策の1つは、納品先での納品待機時間など手待ち時間を削減することである。

正解の選択肢となります。

選択肢5. トラック輸送では、1台のトラックに荷主1社の荷物だけを積載する貸切運送しか認められていない。

トラック輸送では、1台のトラックに複数荷主の荷物を積載する混載運送も認められています

 

他の選択肢で「実車率を高める方策」という記述がありますが、混載運送もその1つとして実施されています。

まとめ

【補足】

 

実車率は、全走行距離のうち貨物を載せて走行した距離の割合をいいます。対義語として、全走行距離のうち空荷で走行した距離の割合を空車率といいます。

 

運送業界の2024年問題により、物流関係の問題は近年多く出題されています。実車率、空車率の他に中継輸送なども他の年度での出題履歴がありますので、併せて覚えておきましょう。

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